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[nikomat:03610] Test report of heads



たけのうちです。
三脚の頭の振動うんぬんの話です。

客観的なデータを採取しようという科学的欲求はあったもの
の、1/300秒の分解能とか加速度計とか、私的にはもうぜんぜ
んアレなので極めて主観的に比較実験してみました。

「実験の趣旨」
データ不足を意にかいさず、雲台における振動の吸収性能の
善し悪しはなにによってもたらされるのかを考察する。

「実験方法」
雲台を三脚に取り付けてカメラを固定し、左手中指と人差指
をカメラボディにそっと添え、右手中指と人差指でカメラの
軍艦部を上から叩き、左手でその振動を触感する。(よしださ
ん方式)

「実験対象」
	Manfrotto	#410
	Velbon		PH-173
	Velbon		PH-253
	Leitz		Ball head(長い奴)
#Manfrottoの#141は誰かがもっていっちゃったのとBenboの
#やつは行方不明なので、対象から外れました。

「その他の条件」
脚にはGitzo 326。
カメラはF + F36 + 直結バッテリーパック、およびContax G2
で共にレンズは付けない。

「実験結果」
私の指はよしださん程の時間分解能がないので相対的な評価
とします。順位が上である程振動収束時間が短く、またかっ
こ内はその程度の感覚(特に書いていない限りF + F36を付け
た場合のもの)です。
	1: Velbon	PH-173
		(ビンって感じ)
	2: Manfrotto	#410
		(PH-173と変わらないが、場合によってはや
		 や長い)
	3: Leitz	Ball head
		(ビンンって位、#410に対してかなり長く感
		 じる。G2を使用した場合はかなり改善され
		 る)
	4: Velbon	PH-253
		(ビンインインって感じ、G2を使ってもあま
		 り変わらない)
1位と2位はほとんど差が無いと感じました。ただ、#410の
ほうは振動がほんの気持長くでているように感じることが時々
あったのでこの順位としました。

「考察」
PH-173はこの実験に関する限り特に文句は無いです。ただ、
実験の趣旨から外れますが、その独特の形状(ボールの露出の
仕方)のために取り回しにコツが要るように感じます。

#410で時おり感じられたやや長い振動は、もしかするとカメ
ラ取り付け面が片支持(面のしたの片側だけで支持されている)
である為かも知れません。

一方小型なので耐荷重等の点で比べては可哀想なLeitzと
PH-253ですが、Leitzはけっこう背が高いものの意外に好感触
でした。これはボールをゴム(多分そうだと思う)の様な部品
で押える為にショックアブソーバーのような効果が出ている
のか?と感じました。

また、PH-253は小型の割にボールも大きく背も低いので相当
イケるのかと考えていましたが、結構ひどい感じがしました。
ボールの係止力も非常に弱いので、ボールと係止部品との接
触が点でなされているのかも知れません。あるいはマグネシ
ウム製ということが影響しているのでしょうか。

「(ちょっと強引に)振動に関する結論」
構造の複雑さ(非対象性?)は振動収束性に対して悪い影響が
あるようだ。一方雲台の背の高さはもしかするとあまり影響
が無いのかも知れない。
係止がしっかりできるかどうかも振動吸収性と相関している
(ような気がする)。

「振動吸収性から導く(極私的な)お勧め度的結論」
中型の雲台がほしい人:
PH-173と#410の差はそれほど無いので、見ためのカッコ良さ
を考慮して、どうしてもボール、ということでない限り#410
がお勧め。

小型の雲台が欲しい人:
係止/開放のメリハリの良さ(スッと緩んでキュッと締まる感
じ)、耐荷重内での係止力の高さも考慮してLeitzの長いボー
ルヘッド(多分現行品と同じ)がお勧め。ただし耐荷重はおそ
らく2キログラムもないのでその点に注意。


#こんなところでしょうか。サンプル数が少なくて申し訳な
#い。有名所の3ウェイとかも比較して見たかったけど、持っ
#てないのよ。

--
竹内 杭
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