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[nikomat:03881] The adventures of Elmar



よしだ@ないこん  です。

馬込さんと 昼飯食いながら話してたのを ストーリー
化したやつですよぉ。

# 昼休みのメンツも凄いものがある。。。

以下、fj.rec.photo への投稿記事そのまま です。

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映画「エルマーの冒険」のタイトルを見て、こんな
話なんだろうと 想像しました。

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小柄で可愛い娘エルマーは 彼女用にライツさんが
あつらえてくれたスタンダードという靴を履いて、そ
れは それは 町中の人気者でした。

そんな昔も今となっては遠い過去、やがてズマー
ル、ズミルクス、そしてズミクロンと、どんな靴をも
履きこなせる彼女らが、人気を集め、どんなにボロ
ボロになっても たった1足の靴しか履けないエルマ
ーは、取り残されていきました。

「なによ。今時 距離計連動の靴も履けないの」
「たとえ履けたところで スロー付きのは無理よ」
「隣町に居る別のエルマーは、色んな靴履けるのよ。
  あなたにライツおじさんの名を汚してないわ。」
と よく苛められてました。
確かに このエルマーの靴のマウントには「O」マーク
がありませんでした。可哀相なエルマー。

そんな或る日、町に「中古カメラパーティー」が開催
されたのです。時はすでに M型の時代でした。
皆に招待状が来たのですが、エルマーの靴は幕が
ボロボロで、とても行ける状況ではありませんでした。
ズミクロン達は、こぞって綺麗なIIIfの靴を履いたり、
アダプター付けてダブルストロークのM3履いたり、
皆 着飾って 出かけて行きました。エルマーは独り
で留守番です。

「おや、君は行かないの?」と浅草の伝法院通り
から来た チャキチャキの江戸っ子の H.Kおじさんが
聞きました。
「私は ごらんのとおり、肌はガサガサ、しかも唯一
履ける靴はボロボロで、行ける身分じゃないんです。」
すると H.Kおじさんは、小さな店に彼女を連れて行き
いきなりOH始めちゃいました。
「いいかい。靴のほうはOHできたけど、君のガタガタ
だったヘリコイドに盛った金属膜は もう少し 摺りあわ
せが必要だ。しかし、今は時間がないから このまま
行きなさい。そのぶん少し柔らか目のグリスを噛まし
ておくから。でも今夜17時には グリスも切れちゃうか
らね。そして後日 摺りあわせ やるから またおいでね。」
と言われました。

会場には、この国で一番のヲタク T.C が とある人気
グループAのメンバーSを従えてやってきました。
T.Cは、エルマーに手を伸ばし、「これは これは 美しい」
と 手を取って 何度もシャッターを切り、ファインダーを覗
き、踊りました。エルマーは夢見心地でした。
そんなことに熱中すると すぐに時間が経ってしまうのが
中古カメラパーティです。
時計の針は17時の鐘を打ちました。
エルマーは H.Kおじさんとの約束を思い出し、急いで
その場を去りました。
しかし、余りに急いだもので、唯一の靴、スタンダード
を置き去りにしてしまいました。。。

後日、エルマーは グリスが切れたヘリコイドで、なか
なか体をうごかせないでいました。
いっぽう T.Cは、町中を「この靴が会うレンズは居ないか」
と探していました。H.Kおじさんの店の常連でもあるT.C
は、そのスタンダードを H.Kおじさんに見せました。
「この 見事な調整は きっと H.K か YASUD に違いない」
と いう確信があったようです。

こうして、エルマーは 再び スタンダードを得、T.Cの依頼
で 最終調整を H.Kおじさんに してもらい、すっかり 綺麗に
なって 雑誌などで 美しさと働きぶりと幸せぶりを紹介され
ながら T.C に可愛がられるように なったそうです。

めでたし。めでたし。

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 吉田幸司  Dr.Eng. 1960.03.26生♂ Rh+O (株)ニコン 精機第3設計部
 e-mail:yd@nikongw.nikon.co.jp                   第3システムGr.
 tel:03-3773-8502    fax:03-3775-9042            知能システムR&D室