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[nikomat:04682] Re: Nikonos (Re: 50mm F1.4)



日浦@MHIです。

Koji YOSHIDA <yd@nikongw.nikon.co.jp> wrote:
>Nikonos V ですよね。
>
>IV と V の違いって何でしたっけ? オートでしたっけ??

まず,IVは良く知りません。IV-Aは良く見ますが。

IV-Aは,ダイヤル表示がR,B,M,Aだけです。Rは巻き戻し,MはM90です。
Vは,1000〜30までの指示,つまりマニュアル露出が追加されてます。

あと,ボディ構造もかなり異なるようです。
IV-Aは,裏ブタがリンク式のバックルで締め上げるようになってます。
ボディ側と裏ブタの両方に,押し付け方向に垂直?(ここ,曖昧)に当たり面がある
「パッキン」があり,それで密閉されます。裏ブタは,ファインダアイピースの
部分がすこし削られた形になっていて,パッキンもその形に添って曲がってます。
(ちょうど,キャノンのオートボーイD5も似たような構造だったと思います)

Vは,裏ブタの外周部分に「Oリング」がはめてあり,ボディ側の少しテーパーに
なった面に押し付けられます。テーパーの奥には,Oリングが当たる段差が無い
ので,水圧でパッキンを押し付ける効果(なんて言ったっけ?)はあまり期待でき
ないかな。

IV-AとVでは,見た目でもかなりVのほうが防水の信頼性は高そうですが,実際
IV-Aは水没しやすいと聞いたことがあります。

マウントはフランスのメーカと提携したとき,つまりカリプソをもとにNikonosを
作ったときから共通なんですよね。IV(IV-A?)からボディ構造は大きく変わって横長
になったはずです。IV-Aの1980年から,Vの1984年まで,スパンが短いので,裏ブタの
あたり重要な改善ポイントだった気がします。

外観としては,IV-Aは黒一色で握りの滑り止めがピッチ1‾2mm程度のピラミッド
型のプラスチック?ですかね。ボディのダイキャストも,IV-AよりVのほうが丸みが
増してます。

Oリングの傷など恐いので,新品にしました。Oリングのスペア,Oリンググリス
もついてきます。

設計的に面白いのは,操作に伴う貫通可動部分が,すべて小半径の回転軸で伝達
されてることですね。レンズ部はもとより,シャッタボタンは,ロックボタンが
ついてるグリップ部で回転運動に変換されてボディ内に伝えているようです。
巻き戻しクランクは,引き上げた状態でだけパトローネに連結されて回転するよう
になってます。

#さいきん,長文が多いなあ。みなさん,すみません。
では

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日浦 亮太
三菱重工業(株) 高砂研究所 機器・自動化装置研究室
 
Ryota HIURA
Machinery Labo, Takasago R&D center,
Mitsubishi Heavy Industries, LTD. Japan
 
email to hiura@trdc.mhi.co.jp