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[nikomat:06181] Planner 100/2 with the F Mount (Part II)



こやの@改造マニアです。

#わたしのメールは長い。メールで作文の練習している。

京セラのボディは大キライ。でもツアイスのレンズは使ってみたい。
この矛盾した欲望を満たす反則技、プラナー改造計画が第2段階に
入りました。

#Z(ツアイス)会の味谷さん、ごめんなさい。

定評あるプラナー85/1.4の改造を計画したが、実物を見たら元に戻せ
なくなる加工をしないとFマウント化できないことが判明したので、
プラナー 100/2 AE WestGermanyがまな板に載ったのでした。
改造に失敗したらレンズがあの世行きになることは覚悟の上です。

Z会員の日浦さん@MHIの元に送り、コンタックスマウントでの最
後の試写をやってもらいました。その後、よしださんの許に送られ、
マウントのM1.7ネジ4本が緩められました。そして昨日、私の手許に
戻って参りました。

ネジを外したけれどマウントがはずれない。覚悟を決めて、エイッと
こじったらはずれました。ネジロックを兼ねて接着剤がぬってありま
した。

#ネジロックが付いているのにネジを緩めてしまうよしださんは偉い。

で、依然バラしたペンタ67用ソフトレンズと比較しながら所見を述
べます。

1)マウントの止めネジ。
  ペンタはM1.7ネジが6本。ジュラルミンのネジだったから、頭が
  もげて酷い目にあった。
  さすがツアイス、M1.7の鉄ネジ4本でした。

  #ライカと一緒である。

2)フランジバックの微調整
  ペンタはマウント金具の裏側に薄いシムを入れていた。マウント
  金具を薄目に作っておいてシムでフランジバックを合わせる。
  プラナーは、なんとシムが入っていなかった。
  おそらく数種類の厚さのマウント金具を作っておいて、レンズ側
  の出来に合わせて選んでいるんだろう。さすがツアイス。

  −>でも、ン十年後、レンズにカビが生えても京セラはメンテし
  てくれなくなったとき、皆さんはよしだカメラあたりにもちこむ
  でしょ? 再組立するときにフランジバックが短めに変わったら
  手に負えなくなりますなあ。
  #よしだカメラなら、そんなヘボしないって。

3)マウント金具の材質
  ペンタもコンタも真鍮のようです

4)ノリの影響
  ネジロックを兼ねてノリでマウント金具と鏡筒を固定してますが、
  厚さは0.01ミリ以下のようですから問題ないでしょう。

5)最大の問題 金具の厚さ。
  鏡筒の基準面からフランジ面まで1.2ミリしかありません。  
  Fマウント化して無限遠を出すためには金具を1ミリ薄くしない
  といけません。のこり0.2ミリの中に固定ネジの頭を納めること
  は不可能。 くそ〜。 マウント金具の形状を見ると、マウント
  のこの部分を薄くするためにかなり工夫しています。正直言って
  ガックリきました。
  絶対にニコンに付けさせないぞぉ、という京セラのイケズな設計
  がしゃくに障ります。(冗談です)
  鏡筒をフライスで削って、という荒技も検討しましたが止めてお
  きます。

6)建設的に 〜馬込公式〜
  マウントの厚さを同じにすると距離環を無限にしたときに、何処
  にピントが合うか計算しました。たぶん約10m先です。このレ
  ンズの用途(ポートレートなど)から考えてこれで充分。もし、
  現在より0.3ミリ薄くできれば14.5mまでピンが合うので実用
  上は充分でしょう。1ミリの場合近距離側は6センチもうかります。

7)反対意見
  1ミリ近く損せざるおえない京セラの設計では短いレンズは改造
  できないことになります。
  1ミリの損を仮定すると、
   35みり     1.3mまで
   50ミリ     2.5mまで
   85ミリ     7.5mまで
  135みり     18.5mまで
  180みり     32.5mまで         
  300みり     90mまで
  となります。実用上、100ミリよりが射程距離内でしょう。
  かといって、テレアポテッサーを改造する根性はないっす。

  #300ミリで90mと無限が焦点深度内にはいるF値はいくつ? −>計算マニア

  また、1ミリ損するとヘリコイドの目盛りとレンズ繰り出し量が対
  応しないのでフローティングのレンズはダメだ、ということになり
  ます。

続きは学会シーズンが終わった10月に。

#無限が出なくてくやしいから、Gビオゴンをバラしてやろうか。

$なぜ、アベノンが35ミリや45ミリのGプラナーの改造をやら
$ないかって? アベノンには35、45ミリのレンズがないから
$専用のヘリコイドを設計しないといけなくなる。もうからないか
$らやるわけない。逆に、21ミリは製品があるから、Gビオゴン
$21の改造を近い将来引き受けるようになると私は予想している。


古谷野 有@筑波大学低温センター
koyano@bk.tsukuba.ac.jp