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[nikomat:08816] Re: [Q]Scotch Chrome
たむら@学部新設祝賀会+2次回が今終った、です。
こやの先生、ならびに日本刀ファンの皆様、
ここでは、来る展示即売会にそなえ、日本刀観賞講座を。
(わたしも4日に行きそう)
(1)全体の姿を見る
刀を手にとり(中茎=柄の部分のみ触ります)、手を伸ばし遠目で全体の姿を
観賞します。反りが、先にあるか、均等にあるか、身幅の付き方などのバラン
スを見ます。
カメラでいえば、正面から、上から、横から見ることに相当するのでしょうか、
刀の場合は、横から見るのみです。
(2)光に透かして刃紋をみます
光源(用意してある)に対して15度位に傾けると、刃紋が見えます。ポイン
トは、刃紋のパターン。直刃、湾れ(のたれ)、互の目(ぐのめ、石垣のよう
な繰り返し)、丁子(ちょうじ、丁子菊のはなのよう)などがあります。刃紋
を造る鉄の粒子(マルテンサイト)が一個一個認識できる大きさか(沸え)、
できない位小さいか(匂い)。沸えがつながってできる金筋、刃紋のうちの玉
(葉)、足。砂流し。切先の仕上げの仕方にもいろいろありますので要チェッ
ク。
レンズを光に透かして、ガラスに何かみえるようじゃまずいですよね。
強いて対応させるとすれば、コーティングの具合、ファインダのぼけ具合、
焦点のつかみやすさ。
(3)光を背にして地をみる
鉄の地肌を見ます。木目のような鍛えが見えます。概して、古い刀ほど
はっきりしていて味があります。ナイフの世界でいうダマスカス鋼に
似ていますが、ナイフは過度にアーティフィシャル。しのぎ地は地肌を
つぶしてピカピカにしてあります。
この対応関係はむづかしい。表面の金属じゃ直接的過ぎるし。梨地の
きれいさ、ダイキャストの厚み、塗装の厚み、クロームメッキの仕上げ、
シボ皮、内部の反射防止の処理。
(4)中茎(柄)の銘をみます
字体、書体、字数(多い方が入念作)、年期(裏側)。
中茎のヤスリのかけ方(横、斜め)、中茎の形、中茎尻、錆具合。
あれば試切り名。
安直には、シリアル#、目盛が印刷/彫刻、色、Nikonの文字。
(5)返すときは刃を自分の方に向けて返します。
慣れないとみんな同じに見えます。
S=S2=S3=SP
***刀に「ちゃり〜ん」に対応する項目がない!***
<補足>
> 刀ってカメラとちがって買うには免許が居るんでしょ? 衝動買い
> 出来ないですね。買える値段じゃないって?
刀剣所持証は、刀に付いているのであって、人に付くのではありません。
つまり、刀剣所持証が付いている刀は(正当な理由の下に)持ち歩いたり、
売買できます。買えば刀剣商が届を出しておいてくれます。(各県の
教育委員会の管理)
<興味ある人に絶対お進め、会場で売っている>
柴田光男、刀剣ハンドブック、¥1000(?)
入門書。私がいままで言ったことなどの全般的なことが書いてあります。
小笠原信男、日本刀鑑定(?)、¥2000(?)
刀剣書の一大ベストセラー。
刀にまつわる話まで含み、かなり網羅されています。
小道具のカラー写真もきれい。
特に印象的なのは、刀のクローズアップ写真。刃紋のはたらきが
うまく写ってます。その写し方はマル秘だそうです。
いま大学なので(?)の部分は怪しいです。出版社も。
追伸
こやのせんせの、この倒錯した世界、好きです。
私は、卒論で学生にエキスパートシステムで、刀の鑑定(作者名をあてる)を
させようとしました。(実際、3か月くらいやらせた)
> #FM10クラスで良いから一本欲しくなったなぁ。偏光顕微鏡で
> #組織写真撮って、X線当てて構造解析して、組成分析して。
> #夜遅く、カメラいじってニヤニヤしているだけでも妖しいのに、
> #刀にまで手を出したら女房が逃げ出すなぁ。
>
> $新・四谷怪談。女房がカメラを一台壊す。夫が怒って刀で斬りつける。
> $化けて出る。F5にSB27と赤外線センサーとパソコンつないで撮
> $影する。PHSで飛ばしてリアルタイムでニコマートのHPに載せる。
> $こういうストーリーどうですか−>丹後屋さん
たむら@横国大