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[nikomat:09369] Re: 55mm F1.2?
高田@ニセ医者です
<9710160403.AA02115@bukko.bk.tsukuba.ac.jp>の記事において
koyano@bukko.bk.tsukuba.ac.jpさんは書きました。
>> こやの@今日は出過ぎ です。
>>
>> 高田さん:
>> >昔は臓器移植のチームにいましたので、今度ドナーカードなど
>> >お届け致します。医学系の教官には皆配られたようです。
>>
>> かんべんして〜。
>>
>> #こちらにも昨日配布されました。すぐに捨てたけど、
あ、そうなんですか。知りませんでした。
>> #これにメディカルニッコールと書けとおっしゃるの?
いえ、売ってはいけないものを書いたらどうかと。
>> ある日の高田外科医院
>> 看護婦:先生! 急患です。危篤状態だそうです。
>> 高田先生:患者名と症状は?
>> 看:古谷野有さんで、カメラ病の発作が起こったようです。
>> あ、心拍が弱ってきました。
>> 高:古谷野さんなら、まあ、いいか。まだ息も脈もある
>> けど、取り出しましょう。ちょっと痛いけど、我慢してね。
>> 看;準備できました。レンズ、アクセサリーははずしました。
>> 高:まず、蒸着の生きているプリズムをはずそう。
>> それから、チタン膜もつかえるな。
>> で、院長室の防湿庫からF2とM3を持ってきて。
>> 看:そうですね。今日ではプリズムとかチタン膜とかは、
>> 移植しか直す方法がないですからね。
>>
>> 高田さんの臓器移植って、こういうことだったのね。
F2はあるけど、M3はまだ持ってないので、用意しなきゃあ。
>> 私の移植感。高田さん怒らないでね。移植を待って居られる方
>> がいらっしゃったら申し訳ない。あくまで、私の感情です。
>>
>> 死んだ人から臓器を移植して生きている人が助かるのは大変す
>> ばらしいことです。臓器移植に、論理的には納得して居るんだ
>> が、生理的に恐怖感があるんでドナーカードは書かなかったん
>> です。
移植の現場みたら、生理的に恐怖感もつと思います。慣れでもあり
ますけど。交通事故の死亡者や放置された遺体に接する警察官など
も、随分タフな仕事かなあとも思いますけど。
>> #実は、心臓が止まっても暫くの間はほじられると痛かった、
>> #なんて20年後に言われたらたまらんよ〜。
ヒゲなんかは伸びるみたいなこと言われていますけど、経験したこと
ありません(だいたいお家に帰られるので、フォローできない)。
>> #死ぬ寸前まで生かそうと努力したはずの医者が、手のひらを
>> #返すように部品取りを始める。そのうち、生かそうという努
>> #力をしなくなるかもなぁ。
脳死となった段階で積極的な治療はしなくなると思います。
昔はそれでも物量作戦を展開していた時期もあるのですが、
無駄な努力に数百万円単位のお金を投じるのは無駄という考え方
もあります。数日間の治療費が数百万円というのは、それほど
珍しいことではありません。
>> #直す医者と部品取り専門の医者が別だったら、部品取りの医
>> #者は人の不幸を待っているハゲタカに見えるなぁ。
最近は移植のコオーディネータなどが仲介に入ります。
>> #3年ぐらい前のピューリッツァー賞、栄養失調で倒れかけて
>> #いる子供の前で待機しているハゲタカの図だぁ。
>> #直す方の医者が”ご臨終です”と告げてさっと退室する。入
>> #れ替わりに部品取りの医者が来て”ご主人預かります”と急
>> #いで持っていったら女房は発狂するだろうなぁ。
なかなか大変な状況であることは確かです。
>> #ついさっきまで、長年大事に使っていたF2の、ダイキャスト
>> #がダメになったからと、その場でチタン膜を取り出されたら
>> #泣いちゃいますねぇ。もう一台のF2を生き返らせるためと
>> #しても。
チタン幕はとっておけるけど、臓器はすぐに使わないとダメ
なので、そのあたりが難しいです。
>> $人体の臓器ってM3のプリズムみたいなもんでしょ?
>> $医者が先を争って私の軍艦部をあけて持っていく気がする。
医者によって、専門が違うので、軍艦部の人もいれば、チタン幕
の人もいるし、巻き上げレバーの人もいますでしょう。:-)
別に医者個人がコレクションするわではなく、それを必要としている
患者さんがいるということですが。
>> あくまで、臓器を提供する側だけの感情。自分の肝臓が悪くな
>> って、もらう側になったらサッと消えること間違いなし。
>>
>> #なんて、ご都合主義な奴なんだ−>自分
患者さんの側も色々と考えておられると思いますよ。
>> なぜ、痛さに敏感かって? 7年前、麻酔医がチョンボして
>> 麻酔が半分切れている状態でほじられたことがあるんです。
>> 痛いのなんのって! 執刀医に”いてぇ〜、やめてくれ〜”
>> と言っても”痛い訳ない!”と4人がかりで手足押さえつけ
>> て切り続けたんです。そのうち様子がおかしいことに気づい
>> て何か注射されました。麻酔の事故で1週間の入院予定が1
>> ヶ月半になったことは言うまでもない。生きて帰れただけで
>> も良かった。
こやの先生の過去には、そのような暗いものがあったのですね。
#麻酔しているのに、痛いって言われると、医者は最初は否定
#したくなるんですよね。で、その次に何するかで、医者の技量
#も推察されます。麻酔薬の追加って、とても難しいのです。
>> #東大系の大病院だった。
でも大病院で良かったかも。小さいところだと、本当に、、、:-)
だって、少なくとも回りに4人は人手があったわけだから。
危機的な状況に陥ると、人が何人その場にいるか、というのは
重要なポイントになります(但しバカはいくら沢山いてもダメ)。
#こういう試練を経て、現在のこやの偉人ができてきたわけね。
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*高田 彰 Akira Takada takada@ipe.tsukuba.ac.jp*
*筑波大学臨床医学系 筑波大学附属病院医療情報部*
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