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[nikomat:12960] [-yota]HC-110



長文堂でござい。

飯坂の兄貴にせっつかれて、蓮豆をミニコピーHR−2で
試写いたしました。

ミニコピーは接写用ハイコントラスト&高解像度のフィル
ムです。これをそこそこの調子にするのは大変です。PO
TAというフェニドン単液現像液を使い、ISO4位でつ
かうというのがお作法ですが、これとてへんてこりんな階
調にしかなりません。
コダックのテクニカルパンの場合はテクニドールという専
用現像液があります。しかし、テクパンの100ft巻き
がヨドバシに無い。36expはカラーリバーサル並に高
い。テクニドールがこれまた高いし、現像が難しいときて
います。
で、高鮮鋭度現像HC110を使ってみました。ヨドバシ
の現像液売場に出ていたテクパンの使い方にしたがってミ
ニコピーを使う方針です。HC110のD希釈(1:9)
20度8分。

撮影はいつものタイル張りビル。フィルムの解像度に余裕
があるからズミクロン対決。M3にメガネズミクロン35、
ライカ社球面ズミクロン35,ライカ社ズミクロン50。
絞り開放〜F16。EI3〜25で撮影。

HC110はベトナム戦争報道用でメコン川の泥水で現像
できるように開発された高希釈のタフな現像液、と聞いて
いました。冷蔵庫から現液を取り出してメスシリンダーで
測ろうとしたら、瓶から出てこない! 凄〜く、どろっと
した水飴様の液でした。高希釈でつかえるだけのことはあ
ります。やばいと思った。

水洗いの終わったネガを見てびっくり。真っ黒。凄くコン
トラストが高い。いわゆるミニコピー調であった。10倍
にうすめているんだが、自分が思っていたのと全然違う現
像過度。これではレンズテストにならない。う〜ん。

とはいえ、x20ルーペで見る。コントラストが強すぎて、
ちょっとの光の加減で潰れたり、飛んだり。が、ツボには
まれば、さすがズミクロン、という解像を見せる。x20
ルーペだと、ルーペの収差で見えないくらい線が細い。

仕方ないから、次はHC110を(1:29)の5分で現
像してみます。これでもまだ硬いだろうなぁ。


#やはりベトコン相手に戦った現像液は強かった。

古谷野 有@筑波大学低温センター
koyano@bk.tsukuba.ac.jp