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[nikomat:13229] Re: [f-length]
ひうら@きょうだいです。
もろ、こちとらの研究ぢゃ〜〜
石井さん:
> 先日聴いた,東京大学の相澤清晴先生の発表(講演)で,
> 多重焦点画像から画像を生成するという手法が紹介されました.
> 例えば,近影と無限遠だけにピンが来ていて,その中間の
> ものにはピンが来ていないという画像を生成する,ということです.
関連研究者の一人ですね。ただしこの方の手法は、合成が基本であって、
途中のピンを出すとか距離を測るとかはやっておられないようです。
児玉和也, 相澤清晴, 羽鳥光俊: 複数画像からの全焦点画像の再構成、
画像の認識・理解シンポジウム MIRU'96, pp.I 49-54, 1996.
浅田尚紀, 藤原久永, 松山隆司: 多重フォーカス画像を用いた
エッジ検出と距離計測, 電子情報通信学会論文誌(D--II),
J77--D--II, 6, pp.1048--1058, 1994.
などどうぞ。
> この話を聞いて,以下のような研究を思い付きました.
>
> (1)ニコンのAF-Dタイプレンズの様な,距離エンコーダ内蔵のレンズで
> 多重焦点画像を撮る.(絞り開放が良い&大口径レンズが良い)
> (2)各々の画像を周波数解析し,ピンの来ている画素を抽出.
> #多分,ピンの来ている所は,高周波成分を含んでいる(と思う)
> (3)パンフォーカスな画像を生成
>
> これで,画像情報と距離情報が得られる,と思うのですが,
> こんなの研究テーマとして成立ちますか?
はい、ありなのですが・・・
やはりといいますか、既存研究がたくさんありまして(今でもいろいろ
発表がありますが)オリジナリティを出していくのは難しいですね。
Depth from Focusing という、全ての距離に関する画像を
取り込む方法ではなく、 Depth from Defocus という、
ぼけの量を解析してやる方法も結構やりつくされた感が
あります。いいのはまだないんですけれど。
上記以外にも、例えば
藤原久永: 多重フォーカスレンジセンサー, 画像の認識・理解
シンポジウム MIRU '96, pp.II 241--246, 1996.
工藤朋之, 平野彰宏, 三池秀敏: 連続フォーカス画像を用いた奥行き分布,
テクスチャー情報の検出: 偏光フィルタの利用,
画像の認識・理解シンポジウム MIRU '96, pp.I 187--192, 1996.
とかありまして、ひとつのシンポジウムでも3件もあるんですね。
こちらにも計算機からフォーカス・絞り・ズームが制御できる
レンズを使ってやっていますが、・・
(もちろん距離エンコーダが入ってます。9-69mm/F1.4 とかです。
あと 15-150mm/F1.8 というのもあります)
#Dレンズはたぶん、距離エンコーダのレゾリューションは
#距離計測に使えるほどたくさんないと思っています。
Depth from Focusing に関しては、ワイドで一度計測してから必要な
部分だけをより細かく計測したり、カメラをパン・チルトしたりして、
能動的に部屋の全周三次元形状を計測しましょうとかいうことをやっています。
おもしろい研究としては(海外のものですが)スイングして片ボケに
したカメラを回転して全周距離画像を撮るというものがありました。
では。