[Date Prev][Date Next][Thread Prev][Thread Next][Date Index][Thread Index]

[nikomat:15548] Re: [F3] I bought one



まごめ@特許読むんで返事が遅くなったっす。

> > 引き伸ばし機のコンデンサーレンズとの違いは?
>
>一緒。
>あの四角いレンズ一枚でなく、接眼部(ペンタ後方)の凸系
>と対で コンデンサーレンズとなっているはず。
>
># ですよね? > まごさん

先にひうらさんが答えてくれましたが、ちょっと補足を。

ひうら>スクリーン近くのレンズは、その位置から言ってルーペとしての働き
ひうら>はほとんどなくて、スクリーンから出る「広がっていく光束」を
ひうら>アイピースの方に導く働き、つまりコンデンサレンズです。

ひうら>アイピースの方は、目から数 cm の距離にあるスクリーンを、
ひうら>1m とかの距離に見せるための、いわゆるルーペですね。

ひうら>つまり普通のルーペと違うのは、スクリーンから出る光は、
ひうら>広がりながら進む点です。レンズの後玉から放射状に光が
ひうら>スクリーンへ到達して、それが拡散されるわけですけど、
ひうら>拡散されると言ってもやはり広がりながら射出するわけで、
ひうら>それをうまく捕らえるためにこういうコンデンサーレンズの
ひうら>ような方式でルーペを構成するのだと思います。
ひうら>なくてもルーペは作れますが、周辺が暗くなるはずです。

うーーんと省略してしまうと、目の近くのレンズはルーペです。
で、コンデンサーの役割は、アリジゴクレンズを考えるとわかり安い
と思います。 アリジゴクだから、フィルム面の真ん中に来る光束は
スクリーンに当たって、拡散して目に届きます。
しかし、フィルムのはじっこに来る光も同様にスクリーンで拡散されて
目に来るんですが、ここで
大切なのは、ファインダーを明るく見たい(像を明るく)って事です。

これには2つあって、
        1)スクリーンの拡散を弱くする。
        2)はじっこの光はレンズの真ん中から角度をもって
      スクリーンに向かうのをどうにかしたい。
です。  太古の亀等は別にしていまは両方を頑張ります。
1)で拡散を弱くすると無駄に拡散しないため像はそれだけ明るくなります。
しかし、逆に言うとボケないので、どこにピントが来たかは見づらいのですが、
拡散する方向をうまく制御して、やることも出来ます。たとえば、
モーグルスキー場のアキュートマットですね。

しかし、1)を頑張るほど、アリジゴクレンズの周辺像は暗くなります。
(スクリーンに斜めからやってきて、そのまま抜けるため)
よって、それらの光束をむりやり目の方向に曲げてやるのがコンデンサーです。
だから、コンデンサーはスクリーンのどっち側でも役を果たしますが、
レンズ側では像面が曲がってしまうので、(わざと曲げたい場合を除いて)
使いませんね。

単なる補足です。
_____________________________________
    馬込 伸貴 ∈ (株)ニコン 精機・開発推進室(ZIP=140-8601)
             magome@nikongw.nikon.co.jp ,  IFOS = nba3194
                          phone 03-3773-1892, fax.03-3775-9042