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[nikomat:16002] Kodak Medalist II
こやの長文堂です。
表題のカメラが銀一から戻ってきました。
高田センセイが運んできてくれました。->Thanks 高田先生
セルフコッキングは治りました。
フィルムを詰めて、赤窓を見ながら1が出るまで巻き上げ、フ
ィルムカウンターのつまみを”押し込んで”左に回して1を出
す。それからちょっと巻き上げるとシャッターがチャージされ
ます。あとは、シャッターを切って、ただ巻き上げるだけでO
K。快適快適。シャッターチャージレバーは二重露光するため
のものらしい。
レンズシャッター横の謎のレバーですが、これはシンクロのタ
イミング装置のようです。シャッターをチャージしないと動か
ない。で、チャージしてからレバーをセットし、シャッターを
切るとレバーが動く。動くと同時にシンクロ接点が閉になり(
つまり、フラッシュが光る)、レバーが上まで動ききるとシャ
ッターが開く。
M級バルブでは、接点が閉になって20ms後に最大光量になりま
す。つまり、レバーが動き出して、動ききってシャッターが動
作して、羽が全開になるまでが20ms程度なんでしょう。F級だ
とタイムラグがもっと短いんでしょうね。レバーの動く範囲が
狭い。
この動作がわかって謎が解けた。この前、入院前にストロボを
つないだときに何故同調したか。このカメラはMとF接点しか
ないが、私がレバーのセットを知らなかったから、シャッター
を切ると同時に接点が閉じたんでしょう。これじゃ、まだ納得
できない。もう少し調べてみたら接点は二度落ちするみたい。
レバーが動き出すときに一度閉じて、レバーが止まるときにま
た閉じる。その2度目の閉じるのがシャッター全開時なのでは
ないか? すると、X接点でも全速同調する。ひえぇ~。
ストロボをつないでフィルムゲートから覗くと、たしかに全速
で同調していた。
このレバー、動作不良で、チャージするときにレバーが止まら
なかったけど、いじくっているうちに治ったみたい。
もっと驚愕の事実発見。
このファインダー、なんと、パララックス補正付だった!!!
動作が渋いけど、ヘリコイドを繰り出すとファインダーの視野
が下にずれる。
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このカメラ、E0と書いてあるから1946年製。この年式で
この機能は凄い。現行のフジGSW690にある機能が全て揃
っている。それを超えて、2重露出、フィルムバック交換、M、
F接点つき。最高速だって1/400だから大差ない。GSWはプラ
スティックカメラだが、メダリストはGSWと重量に大差なく、
GSW690より幅がかなり小さい! 長さも短い!
これが120フィルムだったら、さぞや人気中古カメラになっ
たことでしょう。コダックの技術者がフィルムの動向を見損な
って620にしたばっかりに、折角のカメラが見向きもされな
くなった。このあたりがコダックらしい。
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たなべさんに拝領した620フィルムを詰めて息子と交通公園
に行った。さすが、中版だけあって速写性に欠けて、ライカの
ようにはいかなかった。このカメラは、スナップ向きじゃない。
三脚に据えて家族揃って写すのか? 6x9だから8枚撮りで
ランニングコストが高いし。
子供のスナップにはレチナか。
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いつもの写真屋、金曜定休にするそうです->筑波患者の会
古谷野 有@筑波大学低温センター
koyano@bk.tsukuba.ac.jp