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[nikomat 6038] Re: goethe ->kerner-> CZ



 小林@ちょっと調べてみました です。

>> これって戦前にあった2色法のカラーフィルム(たしかサクラが実験的に
>> 作って軍に供給した)の原理ですかね?
>> 軍では多少色再現が悪くても偵察写真でものが区別できればいい、という
>> 考え方だったそうですが。
>
>戦前の技術にそんなのがあったんですか。
>	おもしろいですね。
>	しかし、赤外とかは歴史的には何時頃からでてきたんでしょうか?
>	やはり、軍事でしょうね。  医学か?
>

 小西六写真工業株式会社社史編纂室の「写真とともに百年」(1973)に
よりますと、
 昭和9年7月 「さくら赤外750フィルム」発売。ブローニー版6枚撮り
    1円(今なら ん千円だよね)。主な使用目的は、遠距離撮影、
    航空写真、灼熱溶融体の温度分布測定、眼底撮影、犯罪捜査等。
    なお、35ミリ版は昭和10(1935)年9月より。
 昭和15年11月 「さくら天然色フィルム」発表。発売は翌年6月。
    外式多層減色カラーリバーサルフィルム。35ミリ版18枚撮り
    10円。
     なお、三色撮り分け式天然色写真(ドイツNPGフィルム)を
    呉海軍工廠に明治37(1904)に納入したことより、日本での
    カラー写真の歴史が始まっています。

 富士写真フィルム株式会社の「富士フィルム50年のあゆみ」(1984)に
よりますと、
  (フジでは)昭和21年(1946)に二色方式の映画用外式リバーサルフィルムの
 試作が完成、昭和22年に三色式の試作が完成し「胃がんの手術」に使用
 されました。
  ブローニー版一般用カラーフィルムは昭和23年(1948)4月に発売され
 ました。感度ASA10、デーライトタイプ、6枚撮り、現像料込みで450円。
  カラーネガフィルムについては昭和33年(1958)の松竹映画「楢山節考」に
 初めて本格的に使用されました。

 小林 時美  フジカラー現像所 (株)日本色彩 業務部
                                        03-3724-1881