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[nikomat 8322] Re: [for sale] Tower 3S with Nikkor H.C. 5cm1:2



日浦です.

距離計のカメラは視度が合ってないと「びしっ」と来ませんね.
つまり,第一が視度調整が問題と思います.

距離計の可動像と固定像の明度の比率は第二要因という気がします.

あとわずかに縦ずれとかあると合わせにくくなりますね.
まぁこれは論外の問題でしょうが・・

M型ライカやマミヤのような実像式RFは覗き方による精度低下も
ないし,きっちり視度調整すればかなり快適なはずです.

実像式でない距離計は,覗き方(アイピースのなかで目が上下左右に
ずれる)によって精度が落ちます.但しコレは近距離物体の場合.
無限遠の物体に関しては,(可動像の内部の像に限って言えば)
実像式と差はありません.(但し,可動像の境界線はぼけます.
実像式でなければ,この境界線をビシッと出すことは困難)

というのは,虚像式(なんていう言葉があるのか?)のRFは,
近接物体に関しては,固定像と可動像の倍率が微妙に異なって
くるので,ピッタリ重ね合わせても,厳密に重なっている点は
1点だけになるんです.

というような諸般の要因により,M3のような実像式の距離計の
ほうが*本質的に*優れています.距離計測装置としてみたら,
この方式以外には有り得ないというところか.

>  >ここで、1つ問題が。
>  >この両者の亀に付いていたレンズの焦点距離が違っています。
>  >この話を井口君にしたところ、マミヤ6での体験談を
>  >聞かせてくれました。
>  >
>  >「マミヤ6の場合は、望遠より広角レンズをつけた方が
>  > 明らかにRFでのピント合わせがしやすい。
>  > 望遠系は使いにくい。」
>  >のだそうです。

これは,上がりの上での話でしょう.マミヤ6はレンズを付けかえても
ブライトフレームが切り替わるだけで,距離計の部分には変化がないので,
距離計の像の合わせやすさという意味では大差ないはず.

#ホールディングバランスなどの差は有り得ますが

ただし広角ではだいたい合わせておけば被写界深度内に収まってくれますが,
望遠ではそうは行かないので「合わせにくい」ということになるでしょう.

> 私の場合は、35mm一眼レフにおいても、望遠より広角の方がピントが合わせ
> やすいと感じます。Mamiya6ももちろん同じ。
> 広角と望遠では作画におけるピントに要求される厳密性が違うだけじゃない
> かなぁ?

私は望遠の方がらくですね.同じF値なら.
というのも,やはり上記の「上がりの上での問題」であって,
原理的には同じF値なら大差ないはず.ただ,広角は,被写界深度
が深いため,主要被写体が同じだけボケていると,奥行き方向には
大きくハズしていることになり,「合わせにくい」と感じるのだと
思います.

あと広角の方がシャープでないと心理的にピンボケに思えるというのが
あるような気がします.

> 従って、WLで使う中判では同じ焦点距離でも有利になります。

WL は三脚に載せているとき,自然な姿勢でファインダが覗けるので
使いやすいですね.三脚にアイレベルのカメラを載せて使うのは
ちょっとしんどいというか,カメラの高さがピッタリ目の高さに
なってないとつらい感じがあります.(ちょっとかがんだ格好に
なったりして)
WLの場合は,元々前屈みになって覗くので,このへん自由度が
高い感じがあります.

あとファインダ系にプリズムを使ってないので,ルーペとしての
倍率が高く,ピントが合わせやすいということはありそう.
そのぶん,ファインダ像の周辺は暗くなったりしますが・・

では


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 日浦 慎作  Shinsaku HIURA
 大阪大学大学院 基礎工学研究科
 システム人間系専攻 システム科学分野
 〒560-8531 豊中市待兼山町 1-3
 TEL:06-6850-6372  FAX:06-6850-6341
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