[nikomat 30290] Re: S3black..

["Noriya Kato" <noriya_k@ix.netcom.com>]

加藤紀です。
米国からではタイムリーな返信が出来ず、はがゆい毎日です。
タイミングを逃してあきらめる今日このごろです。

> >ところで，キャノンとニコンはだいぶテーストの違う会社ですが，（これは
> >あくまでも私見ですが）７０年代のF-1と８０年代のNewF-1に限っていえ
> >ば，ニコンと真正面からはりあっていたように思えます．したがって私が
> >F-1と同時代のレンズを買いあさっているのは，到底手が届かないニコン
> >の味を，F-1という代替品で満足させているのかもしれません．
私、大のニコンファン（基本的にあんちキャノン）でありながらキャノンＦ−１（旧
後期）を２台所有しています。
なんと言ってもデザイン、概観仕上げ、レリーズ感がすばらしく、その価値を認めざ
るを得ません。
ミラーアップと絞り込み操作はむしろニコンより好きだったりします。

> これは，そう思います．Ｆ−１は，中身についてはあまりわかりませんが，
> こと仕上げだけを見てみても，非常に良く出来ていると思います．
> 「塗り」の品質で言えばトップではないでしょうか？？
Ｆ−１の内部ですが、私的には芸術品です。
以前に後幕が走らなくなるトラブルが発生して修理した事があります。
（結局ミラーアップ後の後幕蹴飛ばしカムへの伝達歯車のオイル固着が原因でした）
その際に構造を全て確認しましたが、非常に手の込んだ作りでした。
（ミラーボックスをまたぐ伝達メカが多い）
軍艦部を外すのに露出計針を外したり（復帰後にキャリブレーションが必要になる
！）、
一部接着を外すといった状況です。

Ｆ−１を所有して特に新鮮だったのが、露出センサへの光路がペンタプリズムを
経由せずにファインダースクリーン内で分岐しているという点でした。
（このオドロキはニコンしか知らない私だけかもしれませんが。。。？？）
とにかく、同時代の筋肉質なニコンＦ２とは作りが対照的です。
複雑＝優れた設計　ではないかもしれませんが、当時のキャノンスピリットを
垣間見た様な気がして、Ｆ−１がますます好きになりました。

ちなみに、当時米国でニコンカメラサービスをしていた人の話だと、ボディ故障した
際に
キャノンは修理を行わずに新品ボディーに無償交換していたそうです。
構造上、即修理というのが困難だったからでしょうか。
これはプロだけへの対応だと思いますが。。。
以上