[nikomat 36650] Re: MLB Reschedules opening series

[Takafumi Kojo <tk-tyo@ca2.so-net.ne.jp>]

小城@Tempe,AZ,USA です。

丹後屋さん：

掲載誌、二誌ともご紹介いただきありがとうございます。
色校も満足に見ていない（ということは完成誌もまだ見ていない）ので、帰国した
らMLに書こうかと思っていたのですが、、、、、すみません。
（MLB取材はスケジュールが一日刻みで変わっていたため「（色校を）FedExで送りま
しょうか？」という編集部担当者の好意にすらレスポンスできなかったのです）

すでにイラクへの攻撃が始まっていますが、今から約30時間前、NYでMLB
Commissioner Allan H(Bud) Seligが発表した「日本開幕戦中止」のステートメント
を、私はPeoria Sports ComplexのMedia Roomで他の多くのアメリカ・日本のメディ
ア関係者と共に複雑な思いで聞いていました。USメディアにとっても今回のコミッショ
ナーステートメントは「歴史的出来事」であったようで、それまで閑散としてい
たPeoria（Seattle Marinersのキャンプ地）に60名以上のメディアが集まったのには
本当に驚きました。

大変嫌な「商売的勘」ではありますが、イラク情勢をめぐるスケジュールを冷静に考
えたときに、今回のMLB日本公式戦が中止になるであろうことは、1月の時点で何とな
く予想していました。週刊誌と違い、月刊誌の場合事前の企画から準備、そして撮影
までの流れはかなり早い段階で決めなければならないため、ある程度予想されていた
とはいえ、今回の「デジタルフォト専科」の発売が、MLB日本開幕戦中止、そしてイ
ラク攻撃開始のタイミングと重なってしまったのは非常に残念です。

人によって様々な見方があるとは思いますが、メジャーリーガーとして成功をおさめ
た日本人選手達も、あらかじめ成功者となることを約束されていたわけではありませ
ん。彼らなりに多くのリスクを背負い、人生を賭けています。そしてその結果として
（幸運にも）今日の成功がある、と私は感じています。「なぜそこまでして野球をす
るのか？」という私の問いに「それが私の仕事だから」ときっぱり答えたある選手の
言葉は、何年経っても忘れることができません。そして今、戦争当事国となったこと
に怯むことなく、開幕に向けて日々弛まぬ努力を続ける彼らに改めて「メジャーリー
ガー」としての尊敬の念を抱かずにはいられません。
日本のファンにとっては非常に残念としか言いようのない今回の開幕戦中止ですが、
「デジタルフォト専科」のグラビアで、生き生きとプレーする彼らの姿をご覧いただ
ければ、そして彼らの思いの一端を感じていただければ、と思っています。


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Photographer:（社）日本写真家協会会員
小城　崇史(Takafumi Kojo)
E-Mail: tk-tyo@ca2.so-net.ne.jp
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