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[nikomat:10829] Re: [Enlarger]TLR of Nikon



こやの長文堂です。

まごめ@亀等維新軍さん:
>普通に我々が普通に撮る写真と引き延ばし機や顕微鏡とは結像が違います。
>普通の写真は物体が照らされて(照明されて)反射してくる光は(ほとんどが)
>いろいろな方向に反射され、そのうちレンズにやってきた光だけがフィルムに
>結像されます。
>ところが、引き延ばし機や顕微鏡は独自の照明系をもち、透明に近い物体(ネガや
>被検物)を通った光が印画紙や目玉やフィルムに結像されます。
>一見、変わり無さそうですが、光の広がりが違ってきまして、・・・。
>
>しかし、引き延ばし機ではこの現象を押さえる光学系を持っていると思います。
>(簡単に言うと光源とネガの間に曇りガラスなどの散乱板がある)
>この照明系を適当に調整することで、印画紙に伝達するMTFを上げ下げ出来ます。
>引き延ばし機でのMTF伝達になるべく細工がないようにしているでしょう。
>(未確認です)

これこれ。引伸機に集光式、集散光式、散光式がある理由ですな。
MTFをネガの照射方式でコントロールする訳ね。
たしか、ニコンの引伸機は割と散光性を押さえた集散光式だったような。

>一つは照明視野をきめる、もう一つが照明光束の広がりを決めるもので、これで、
>MTFの伝達がかわります。
>見る像の細かなところがぎらぎら浮き立つように見えると思います。

粒子をギリギリ立てたい時は集光式。それもピンポイントのクリアバルブ。
これだとネガの細かいところまでバリバリ出るから電子顕微鏡写真向き。
粒子を目立たなくするなら散光式。カラー用引伸機とか。値段が高くて手
が出ません。

しかし、MTFをいじると何故粒子が目立ったり、目立たなくなったり
するのかなぁ?


古谷野 有@筑波大学低温センター
koyano@bk.tsukuba.ac.jp