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[nikomat:11335] Re: [-yota]AiS85/1.4 . ( Re: [-yota] Magome san in Tsukuba)



ひうら@きょうだいです。

まごめさん:
> >> >・インパルス(点光源)列の(空間)Fourier変換はインパルス(点光源)列
> >>
> >これは、あってます。
> >
> >               n    ∞  
> >F(t) =  lim   Σ   ∫  δ(x-k) e^(2πj t x) dx
> >       n->∞  k=1   -∞ 
> >
> >               n 
> >     =  lim   Σ  e^(2πj k t)
> >       n->∞  k=1
> >
> >(1) t が自然数の場合    e^(2πj k t) = 1  よって F(t) = ∞
> >(2) それ以外のとき      e^(2πj k t) は単位円周上に均等に
> >                        分布。よって F(t) = 0
> 
> 違うだすよ!

違いませんよ。

インパルス「列」ですから。1つじゃないですよ、等間隔で無限に続くのですよ。
パルス波の Fourier が周波数軸上で等間隔のパルスになるということは
信号処理でも常識です。スペアナとかで多用するではないですか。

> フーリエ変換だから、
>          ∞  
> F(f) = ∫  δ(x-a) e^(2πj f x) dx
>         -∞  
> これは、フィルム上、1次元で x=a の位置に点像があったときの
> フーリエ変換です。   f は周波数軸。

もちろん。当然、そのつもりで書いてます。それをその前の式で合成します。

インパルス「列」ですから、その列の1個1個のインパルスのフーリエ変換
を求めているわけです。それを合成した結果が、インパルス「列」のフーリエ
変換。

> F(f) = e^(2πj f a)
> 
> これより、|F(f)|= 1   :コンスタント   つまりMTFに直した表現では
>                       MTF=1
>     argument(F(f))=2πj f a  :直線   つまり、PTFは一様に増加。

もちろん。MTF = 1。これは上記 (2) の「単位円上」というのが相当しますし、
そのときの PTF が、円周上の角度に相当するわけです。その角速度は、
インパルスの位置 つまり a に比例。

簡単に説明しましょう。

原点にあるインパルスのフーリエ変換は、1。当然です。
原点からある距離離れたインパルスのフーリエ変換は、周波数軸に沿って、
単位円上をある速度で回転。その回転速度は、その「距離」に比例。

これらの列がずーっと続き、合成されるわけですから、

時計の針で言うと、ヨーイドンで12時のところから回り出して、
1単位時間でみんな一斉に12時のところにもどってくるけれども
(このとき、合成するとインパルス)、そのとき以外は、ある針は
1単位時間に1回転、別の針は2回転、・・・という風になって、
マクロにみると針の向きは てんでばらばら で、合成すると
0になります。

つまり、「PTFは一様に増加」の増加の割合が、各インパルスの位置
によって違うので、 a が整数でない部分についてはパワー0になるわけです。

> 物理的意味は、点像が(今は線像でも良い)が理想的な点、つまりδ関数なら
> 像の劣化はないのでMTFは全周波数にわたって1だす。
> 位相は何かと言うと、位置のずれになっています。

もちろん、一個ならそうですけど、点が複数あると違ってきます。
点像が複数のインパルスに分かれても画像の劣化がない、というのは、
直感的にはそう思うかも知れませんが、幻想です。

もちろん点像が1個のインパルスだったら、ただの像の平行移動。
これは僕が前に書いた解説で式展開してましたし、当然その平行移動が
「PTF一様増加」に対応して、それがいわゆる「群遅延」に相当する
とは、書きましたよ。

点像が複数のインパルスになる場合として、例えば原点を中心に右と左に
等間隔の位置に2つの点像が発生する場合を考えると、
この間隔(2a としましょう)を周期とする入力のゲインは1ですが、
この間隔を n + 0.5 周期とする入力波についてはゲイン0になります。

言い換えると、sin 波を 0.5 周期平行移動して重ねると、0になります。