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[nikomat:21288] Re: あっさり



よしだ っす。

In message <9807290446.AA16072@lynx.cyg.fuji-ric.co.jp>
   "[nikomat:21287] Re: あっさり "
   "SATO Yoshiyuki <sato@cyg.fuji-ric.co.jp>" wrote:
 > > >あれはただの紐です。
 > > よく見ると本当にそうみたいです。
 > > じゃ遮光材はあれだけでいいんですね。
 > > 
 > > あれも交換できるのでしょうか。
 > > 普通のモルトになってしまったら少し残念です。
 > Fでモルトが使われなかった理由が、数カ月前 ニコンの中島さんのメールで
 > MLに紹介されてます。あの構造だと剪断力が働くので
 > 普通のモルトでは駄目だったのだろう、というようなことでした。
 > 
 > 嵌合が浅いように見えますが、あれで遮光は完璧なんですね。不思議だ。

歴史的に 紐のほうが先だと 思います。

少なくとも Zeiss Ikon の Contax(RF) や、SLRでも Kamera Werke の
Praktica や  Praktina(これは Fのシステムそっくり。Praktina が先
です。)を見ると 紐です。

ですから、「モルトが使えないから 紐」という考え方は 不自然です。
紐を使う場合、溝に 蓋の淵が 深く刺し込まれ、紐に蓋縁の外面が、紐を
押し出すように 入るような配置&構造であることが必要。そのためには
蓋縁は 多少長く しかも強度がある(面のタワミ方向)ことが 重要。

# モルトだと、モルトを潰す感じで 入りますよね。

F2以降は そこまで やってないので モルトにしたか、あるいは モルト
の出現によって そこまで やらなかっただけのことでしょう。

# んで、F2は「裏蓋を強く押すと撓むあたり、Fに比べ 随分華奢に
# なったようだ」と 言われてしまったんですねぇ。

っつうことで、紐は 偉大です。1950年以前ものでも 紐のものは交換
しないでも 光漏れしてません。安心しましょう。



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