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[nikomat:22028] 35Ti




まつしたです。
脱線なら任せてください...?

大越さん;
 |
 |ひうらさん:
 |> > >どっちにしても一眼レフのような厳密なフレーミングは
 |> > >無理なのですから --> M型へのアンチテーゼ
 |
 |連動範囲内であれば、Mのパララックス補正は結構信頼できますよ。一眼でもファイ
 |ンダ視野率がかなり低いのも有りますし、それと比べたら回りが見えている分だけ予
 |測が立て易いです。

無限遠では、そうですが、中間から至近距離では、ブライトフレームの範囲の
他に、視差による被写体の前後関係がどんどんくずれてきて、場合によっては
自分でとりたい意図が完全に裏切られる場合があります。これはKONICA IIIと
かFUJI GS690とかが持ってるらしい、像倍率まで再現しているファインダーで
も無理な注文でしょう。

たとえば、碁盤目状に並んだ柱のある公園のような場所で、前方の柱を完全に
一直線にして消して完全対称な画面を得たい場合なんかですね。
ひうらさんのいう厳密というのには、これも含まれていると思います。

というか、私はこれが一番困っています。対称性とか、分割とか、前後関係に
ちょっとうるさいものですから。

一方で、RFのそうした視差に対しては、性能の低さを云々するようなものでは
ないと思います。そういう目的にはSLRを使えばいいのであって、両方を満足
するものがない以上、不満を感じたところでしょーがない(^^;;
どちらが勝っているということを考える必要は、各種古今東西のカメラが入手
できる現在では、もう無いのかも知れない... かもね。どうでしょう。

35Tiなどの、実装においてハンディキャップがある場合は勿論ですが、M3にし
たところで同じわけで、私は、ここで、それを克服するようなあるいは緩和す
るような熟達を迫られているのだと思っています。両目で確認するのは勿論で
すが、視点(昔風に言うとアングルですか)の差への配慮が鋭敏になって、
自分にとってはプラスになっていると思っています。また、慣れればパララッ
クスもボケも無意識に想像できるようになるのだと想像しています。それは、
自動車の運転において生じる内輪差が、無意識によって、自分の体の一部の
ようにして考慮できるようになるのと似ているかも知れません。ピッチャー
が変化球を投げる場合に、いちいち指先を確認しないでもキャッチャーの位置
での狙った場所に投げ込めるのに似ているかも知れません。



脱線ついでに、もう一つ。
カメラのファインダーは被写体を直接確認するためのもの、というより、自分
がイメージしたものをだめ押しに確認するための補助にしか過ぎないような気
もするんです。ちょっと前のファインダーにおけるボケ再現性についても関係
してくるんですが、最終結果のプリント(や投影)は平面であって、決して被
写体のもつ立体/空間関係は再現してないわけです。写されているのは、頭で
想像してイメージされる何か、であって、フィルムや印画紙の粒子が作る像で
はないように思うんです。視覚が、網膜に写る像、そのものでないように、
ということなのかな。専門ではないので的外れかも知れませんが(^^;

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松下 健治
e-mail To: kenji@comm.yamaha.co.jp