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[nikomat 1073] Re: microscope lens question
すぎやま です
まごめ さん
時間を沢山とり恐縮しています。
ぼくも理系人間のつもりですが、結構難しいです。
でも面白いです。
> > >開口数は、NA(Numerical Apature)と言いまして、顕微鏡ではもっとも重要な数
>値で
> > >す。
> > >レンズが何処まで広い光(回折光)を集められるかの指標で、それで分解能が決ま
>りま
> > >す。
> > >で、実際の数値は、物体からレンズを見た時に、光軸からレンズの有効口径までの
>角度
> > >を
> > >θとすると、
> > > NA=nsinθ
> > >です。 nは物体とレンズの間を埋める物質の屈折率。
> >
> > 感覚的にはよく判らないのですが、ようするに「ある精度でどこまで広く光を集める
> > か」ですね。
> > それで逆に広くまで光を集められるのであれば、
> > 同じ明るさの範囲(絞り?)で使用すれば精度が高いわけですね。
> > ぼくは最初「開口数が大きい」を「カメラのレンズが明るい」と同義に捉えていたの
>で
> > どうして「明るいレンズ」の分解能が高いのか不思議でした。
>
>これはとっても誤解の生じ易い話しなんです。
> カメラ・・・・・(感覚的に)絞った方が、明るいし、結像性能もよい。
> 顕微鏡・・・・・なんだか判らんが、NAが大きい方が高いし偉そう。
>何が、違うかが非常に大切なのですが、顕微鏡は見える範囲がとっても小さいので、
>レンズの収差はない/理想結像と言ってよい。それに比べて、カメラレンズは
>フィルム面積全面に写るわけですから、その分収差がおおきい、だから、絞った方が
>像は良くなります。
>顕微鏡は絞ると確実に像の見え方が悪くなります。
>で、カメラも大体5.6から8より絞ると像は悪化(分解能が悪く)なります。
>良く、あまり絞ると回折の影響が出てくると言いますが、そのことと同じです。
>ただし、向いている方向が違います(わかりにくい表現っす)。
カメラレンズの像の中心部分だけを使っている捉えたら納得しました。
>で、顕微鏡の場合、光が物体に当たる→物体から回折光がでる→対物レンズがそれを
>拾う→結像して像にする→接眼レンズで拡大して人間が見る となります。
>
>そこで、対物レンズのNAが大きいということは、回折光をたくさん拾えるということ
>で
>明るさ以上に重要なことは、より回折した光ほど物体の細かな情報を持っているんです
>。
>よって、回折光がたくさん拾えるということは、たくさんの情報、しかもより細かな
>情報を拾える。 すなわち分解能が高い。
>
> ・ 。
> ・ 。
> ・。
>----→--@----------- →
> ・。
> ・ 。
> ・ 。
>
>光が物体@に当たる、回折光が出る。 ---はゼロ次光(物体の濃淡情報)
>。。。。は回折光、・・・はさらに高い回折光
>そこで、レンズは物体の右に有りますが、レンズのNAが小さいと。。。は入射できても
>・・・は取れません。 さらにNAがでかいと・・・まで取れます。
>して、・・・が再結像した時に作る物体の情報は、 。。。より細かな情報なんです。
より回折した光ほど物体の細かな情報を持っているのは観察対象が立体の場合だけで
はなく、平面での分解能も高いのですか? 対象が立体ならば回折光の収差が小さい
場合に分解能が上がるのは上の図から判ります。
光学の基礎知識が思っていたより不足しているようです。乾さんの指摘がわからなか
ったのです。
>もし、フーリエ変換が得意でしたら、もっと判り良い説明ができます。
済みません、大学の教養科目はかなりさぼっていたので.....
> > では具体的にプランアクロマートをR1,プランフルオールをR2にして、
> > R1/R2を出すと簡単に0.75/0.65になって1.15倍の分解能の差があることになります
>ね。
> > これも感覚的に捉えるのは難しいけど約10%はかなりの差のような気がします。
>
>さらに、眼視だと550nm位にピーク感度がありますよね(明るいとき)、紫外だと、
>250nm
>位でしょうから、これで2倍つまり100%違いますから、こりゃあ、でかいっす。
では厳密にはハロゲンランプも一番明るい状態が分解能も高いんですね。
これまでカラー撮影のときだけ気にしてました。
>照明系には2つの絞りが入っていて、一つは照明の当たる領域を制限する照野絞り、
>これは見ながら回転すればどんどん光の当たっているところが狭くなります。
>もうひとつが光の広がりを制限します。 これで、物体の凹凸や位相がぎらぎら見えま
>す。
>これが、照明のコヒーレンスを制御しています。(この説明が難しい)
> > >詳しくは、高額の本を読まれた方が良いと思います。
> > 高額の本=難しい本?
>
>はははっ、光学っすね。でも近頃高い。
実はカメラレンズのタイプ(ガウスとか)の性質も把握していないのでレンズ設計の
概念は簡単に勉強したいと思ってました。
> > そこで済みません、「無限共役」とか「無限系」というのは何を指すのでしょうか?
> > 新しいEclipseシリーズは無限系のはずです。
>
>無限共役は、対物から後の光束が平行になっています。よって、接眼までの距離が(あ
>るていど)
>自由に取れます。この間に照明系や干渉顕微鏡のプリズム、偏向顕微鏡の結晶等をいれ
>る
>”すきま”があるのです。
>
>ところが、昔のあるいは値段の安い顕微鏡は、有限共役と言って、物体から像までの距
>離が決まって
>います。生物顕微鏡では160mmが標準(ひねくれ物があると思います)、金属用が
>200mm
>だったと思います。
これで対物レンズに刻印してある数値がかなり判るようになりました。
ここにはぼくが赴任する前からゴロゴロしている対物レンズが沢山あるので、
近日中に並べて比べてみます。
例えば、旧型 CF Fluor 40/1.30 Oil 160/0.17が棚にありましたが、油の拭き取りが
面倒なので使われてません。
普段使っているのは同じ旧型CF Fluor 40/0.85 160/0.17なのでかなり差が期待でき
そうですね。
面白くなってきました!
結果、報告します。
あと、今日(日曜)名古屋今池の松屋カメラでnikkor 105mm 2.5 AI改 #786579を
15Kで買いました。
ものは綺麗です。店にあった元々Aiとは外見も光学系も違うようです。
家のmicro105/4と写し比べてみます。
今日は雨で客は少なく、店員と一時間半ぐらい喋って105mm5本、
ハッセル、F数台、M3、IIIfも触らせてもらった後の買い物です。
店頭で見た時から買うつもりでしたが、衝動買いには違いありません。
伝統のレンズであること、小さいことで決めました。
前畑さんに勧めていただいたあの店は居心地がいいです。
中古フィルターでは「niikkor」表記のUV filterだけ500円でなく1500円でした。
LB37cの数値も「nikon」とは違って39か何かでした。
500円の「nikon」をつけました。
まだ、レスしてないメールも残ってますが今日は帰宅します。