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[nikomat 1346] Screw Thread (2)
よしだ っす。
あまりにも ネジについて 知られていないようなので、念のため、
「締結が始まってから」ではなく、締結直前の動き(ネジが ネジと
して 作用開始する 前後 の挙動)から 話しておきましょう。
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部品が空間上に固定されるためには、最低 同一平面上にならない
4点の接触(同一平面上田と、その平面上で滑ることが出来る)が
不可欠です。
ネジの隙間は、力を加えずに 座面が面接触(厳密に見ても座面上
の3点接触)する程度のクリアランスを持っています。
したがって、クリアランスが*標準*(特別ではない)の規格内で、
ネジ部円筒軸と座面の垂直が妥当に確保されているという条件にお
いて、面が撓んでいなければ、最初の4点のうち 3点は 座面上の
点です。
んで、座面面積が 大きく、かつ面精度が 高く、かつ表面仕上げが
細かければ、締結の始まった瞬間に 一気に 座面に発生する摩擦は
大きくなります。
# 通常のネジ締結では、ここまで しません。これだけ 一気に座面
# 摩擦が発生すると、これ以上 締め難くもなるからです。
ところが 点接触をしていると、何処かが撓むことで更に じわじわ
締めることが可能。んで、撓みにより、接触点が5点6点と徐々に
増えます。
それでも、やはり急激な摩擦変化を見せるときが2回あります。
それは 座面の面接触が起こったときと、ネジ面の螺旋線接触(更に
ねじ込みが進めば、こちらも 面接触になるでしょう)が起こった
ときです。
しかし、この場合も やはり 一気に面接触が起こったときの挙動変化
のほうが 急激になるのは 道理ですよね。
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車の場合、振動が入るので、締結体において、振動による応力振動
の幅に相当するぶん 以上の(締結体の弾性変形域の)撓みが必要
です。そうじゃないと、応力振動により、締結力が 開放される
瞬間が 生じてしまうからです。
# 振動下では、座面の摩擦力がゼロになった瞬間に 一気に緩みます。
したがって、CZJのM42だと、ギッチリ締めれば 振動下でも緩みにくい
でしょう。しかし、ライカのような カチっと 止まるネジでは、同様に
ギッチリ締めるトルクを掛けても、そう簡単には それ以上回りません。
したがって、感触は良いけど、バイクなど載ったときにレンズだけ 外
れちゃった。。。ということは 起こり易いです。
# このへんが、「(兄者の言う)普通」のネジ締結とは 違うでしょうが、
# 締結モデルとしては 全く同じで、パラメータの大小が違うだけです。
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吉田幸司 (株)ニコン zip.140-8601 <yd@nikongw.nikon.co.jp>
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