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[nikomat 14470] Re: micro nikkor105mmF4
ひうらっす.
At 15:33 00/06/20 +0900, Shin SUGIYAMA wrote:
>すぎやま です
>学生時代に初代のmicro nikkor 105を買って、
>20年近く使っています。
>カエルなどの小動物の撮影が主で
>問題は感じていなかったのですが、
>最近知人のAF micro nikkor 105/2.8を借りたら少しびっくりしました。
>撮影対象が暗いところに居ることもあり、
>やはり明るい方がピントが合わせやすいのです(AFは使わない)。
>あと、そういう使い方はしてませんが、
>花の撮影などでは綺麗なボケが期待できるかもしれません。
>
>解像力の差に関しては判りませんが、
>使い勝手は明るい方が大幅によく感じました。
研究室に AiS と AF-D の 105/2.8 転がっております.
以前紹介しましたが, AiS 105/2.8 の取り説には,近接時の収差増加
による像の劣化のことが書いてあり,この問題に多くのページを割いて
います.
これは,AiS 105mm/F2.8 が近接補正方式であることに起因するようです.
例えばこのレンズは単体で 1/2 倍まで寄れますが,これより寄るためには
クローズアップリングを使います.単にレンズをカメラから離す訳です.
ですが,このとき 1/2 より少し倍率が高い領域では,レンズそのものの
フォーカスリングは無限遠のセッティングになっているため近接補正が
働きません.そのため収差が増加して像が劣化するようです.
そのため,このレンズには,専用のリング(PN-11 でしたっけ)を
使ったとき,どの程度までの絞りの範囲が使えるのか,フォーカスリング
に刻んであります.
リング+無限遠近くの設定ではかなり制限されたと記憶します.
逆に等倍に近づくとまたよくなるようです.
ですがD1と組み合わせて使ってもまったくすばらしいレンズですので,
悪いレンズではないと思いますが・・
#とにかく,絞るほど像が悪くなるという感じ.
AF は単体で等倍まで寄れますので,特にこういう注意点は書いてなかった
ように思います.
105mm/F4 は,近接補正方式では無かったですよね.
ということはレンズ設計の段階で,すでに,(固定された系でも)
近接時に収差が増加しないようになっていると思います.
これ,クセノター型でしたっけ.クセノター型は近接時に像が悪化しにくい
ようですが,・・
樋口一葉「たけくらべ」を1枚のフィルムに収めたS型用 50mm/F3.5 も
クセノター型だったと思います.あとF用のマイクロ 55/3.5 もそうかな.
しかしまぁ,実物触ったこと無いので,どうかは知りません :-)
ブロニカ用標準レンズ 75mm/F2.8(後期型除く)もクセノター型で,
マクロにそのまま使えるようです.
結局,ニコンの標準レンズで, F2.8 - F4 ぐらいの明るさのもので,
マクロをする可能性のあるもの(しかしフローティングは出来ない構造)
のレンズは全部クセノターということなのかな.
では
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日浦 慎作 Shinsaku HIURA
大阪大学大学院 基礎工学研究科
システム人間系専攻 システム科学分野
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