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[nikomat 15690] Re: Nagoya ( Hajimemasite)
日浦@MHIです。
すぎやまさん:
>御免なさい、ナイコンS2です。
>文脈からコンタックスと思うのは当然ですね。
>露出が合わないのは撮影開始時に一度測光し、
>そのあとは勘でやるからです。
あ,ニコンのほうでしたか。
(略すとニコンのことだと,隠語集にあるのに...)
S用のニッコール50/1.4はRFコンタックスのゾナーとは
だいぶ違って独自の写りだと思います。
中心部はゾナーよりはるかによいが.....
>>私はF5.6ぐらいまでは絞り込んで撮るので,F2の光束が主になるマットで
>>あわせると,ちょうど球面収差の関係で一番ずれた場所になってしまって
>>いたのではないかなと思っています。
>なるほど、それでAFの方がピントが合うわけですね。
>しかし、AFセンサーがレンズの中央の光を使う状況は頭の中でイメージできるので
すが
>マットで周辺の光がメインになるのは単に周辺からの光量が多いからですか?
>それともマットも一種のプリズムで採光に方向性があるということですか?
>絞って不自然に暗くなるかどうかでそれが判るということですか?
マットがどの方向からの光も均等に映し出すものだとしますと,
開放F2では光軸からF2.8までの内側の光と,F2.8からF2までの部分の
光が同じ明るさで写ることになりますが,光軸に近い部分はボケませんから
実際のピントあわせにはレンズの周辺近くをとおる光の影響が大きいと思います。
一般に,マットは暗いレンズに対応するため,書かれているように一種のプリズムで
光軸付近の光をより多く通すような特性になっています。この特性は,絞り込んで
いった
時の暗くなる度合いである程度わかります。コンタックスのマットは
F2ぐらいまではあまり暗くならないが,それ以降は一段ごとにどんどん暗くなって
いくような特性です。最近のAFのマットだと,素通しのように光軸付近の光をよく通
す
特性ながら,ピントもわかるように周辺の光もある程度写すようになっているみたい
です。
(アキュートマットDでは,点光源のボケが点+ドーナツになってしまうことでわか
ります)
>(ツアイスレンズはどれもこれも完全補正なので開放F1.4ならF2あたりが
>>一番ずれる)
>
>完全補正とはどういう意味ですか?
>どうして近い絞りで一番ずれるのですか?
球面で作られた単レンズだと,レンズの周辺部分を通る光ほどレンズの近くに結像し
ます。
レンズは凹レンズと組み合わせてこれを補正するのですが,レンズの一番周辺部の光
(開放絞りの部分)がレンズの光軸付近の光と同じ部分に収束するように補正したの
が
完全補正です。このようにすると,中間絞りの光はやはりレンズの近くに収束しま
す。
この曲線はアサカメの製品レビューなどでよく出ている球面収差図ですが,完全補正
だと
一段絞ったあたりが一番ずれていることが多いです。ツアイスの単レンズはほとんど
この
補正形態のようです。周辺部分で完全に0に戻さず,ちょっとレンズに近い側に収束
する
のが不足補正で,ライカのレンズには多いようです。ピント最良の位置が絞り値に
よって
大きく移動しますがうまく使えば開放でも解像度が出る上,像の周りに薄いハロが出
るので
ソフトレンズ的な写りになります。ソフトレンズ自身にも,不足補正として球面収差
を大きく
したものがあります。
>>50mmに関してはなんとなく納得しています。(もし設計が変わったら,最近の
>>時流からして性能向上よりコストダウン狙いが疑わしいというのもある)
>50mmは古さを感じないということですか?
そうですね。
50mmは他社もAF化のときにあまり進歩していないですからね。
(コストダウンで却って悪くなったものもあるとおもう)
性能的とコストを考えると,現状でほぼ最適解なのかなと思っています。