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[nikomat 18625] Marshal press
ひうらです.
最後の課題,マーシャルプレスが昨日届きました.
まだ試写等していませんが(なにしろ難ありものだったので,
修理が先),こんなに妙でヲタクなカメラとは思いませんでした.
間宮精一という人は変人というか,天邪鬼なんですかね〜.
マミヤシックスの例もあることだし.
まず外見を見ると,太ったマミヤプレスという感じで,相変わらず
「木に竹を継いだ」ような外見ですが,レンズ回りはマミヤC330
などのレンズ交換式2眼レフのようなデザインになっています.
で,(これは分かっていたことだけど)まずレンズは,外れそうなのに
外れないデザイン.これ,交換式にするのも容易だったと思うんですが.
さらにおかしいのは,マミヤプレスのように横にはみ出たフィルムバック,
これも外せません.ピントグラス・取り枠取り付け可と聞いていたのですが,
まずこれが変です.よく見てみると,フィルムバック内のフィルムレールが
取り外し式になっていて,ここにピングラ・取り枠をつけるようです.
しかし中身はこの比ではありません.このカメラ,105mm の標準以外に
フロントにコンバータをつけると 135mm, 150mm になって,距離計も
完全連動するんですが,(このコンバータは残念ながら入手していない)
そのための切替機構というものが外観にまったく存在しない.
どうなっているかというと,蛇腹を繰り出していって,あるところ(1m)
まで行くと,そこで距離計の二重像はまた折り返して無限遠へ戻って
行きます.で,ボディサイドの繰り出し量の目盛り(距離指標)は,
近接の次にまた∞マークが出現します.このとき,距離計はちょうど
また無限遠で一致するところへ戻っています.ここでコンバータをつけると
ちょうどというわけです.
で,また繰り出していくと,あるところから距離計が戻って,次は
150mm に対応する.
なお,レリーズロックと連動したロック機構が付いていて,これを
セットすると 105mm の距離計連動範囲外へ繰り出したりするのを
防いだり,135mm で無限遠よりバック出来なくして,無限遠の
位置決めをしたりというような機構もついています.
ちなみに繰り出していくと,その繰り出し量に従って,ファインダ内部
のズーム機構が働いて画角がどんどん狭くなります.これは近接時の
画角の狭まりを表現しています.(同時にフレーム枠が斜め下に下がって,
画面のズレも補正する)
で,105mm の領域を越えると,この画面ズレを補正するフレーム枠は
また元のところへ戻って出直すんですが(距離計と同じ)
ズーム機構は戻らずに連続的に働いていくので,ちょうど 135mm の
無限遠の繰り出し量になったところで,135mm の画角になっている
という具合.
カメラを前から見ると,このフレーム枠が見えるんですが,繰り出しに
従って,行ったり来たり(2往復半)するのが面白いです.
(距離計も同じ)
・・・というような仕組みで,画面ズレ・画角の双方のパララックスを
完全補正するというわけなんですが,それにしてもヘンテコな
仕組みです.ファインダ内部からは,距離計用と,ズーム用の2系統の
チェーンが出ていて繰り出し気候につながっていて,うち距離計のほう
には,行ったり来たり,を実現する変なカムがついています.
こういう構造なんで,105mm のレンズで近接撮影の状態のところに
フロントコンバータをつけると無限遠にピントがあうという,特殊な
フロントテレコンになっています.普通は無限遠が保存されるような
アフォーカル系(度無し)になっているもんなんですが,これは
マイナスの度が入っている(凹レンズ)わけですね.
こういう変な構造のカメラに付き合ってレンズ・コンバータを
設計・供給したニコンも大変損をしたものと思われます :-)
外観写真など一部を下記に追加しましたが,内部写真や試写結果を
追って以下に挙げていくつもりです.
http://www.ne.jp/asahi/shinsaku/hiura/camera/mednikkor/index.html
では
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日浦 慎作 Shinsaku HIURA
大阪大学大学院 基礎工学研究科
システム人間系専攻 システム科学分野
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