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[nikomat 19635] Two photo exhibitions



丹後屋す

日曜日、東京に出る機会があって、2つの写真展を覗いてきました

一つは、赤坂の東京写真文化館で開かれているジャン=ルー・シーフの追悼写真展。
ご存知のように、シーフは昨年9月67歳で急逝しました。
最初期から晩年に至る作品の中から網羅的に選ばれて展示されており
シーフの作風の変遷が明瞭に見て取れる内容になってます。
焼きの質が非常に高く、モード・ファッション写真として布地やモデルの髪の質感が
素晴らしい。
シーフを初めて知ったのは、60年代後半のカメラ毎日でですが、
21mmレンズを使った縦位置の幾葉かの写真は実に刺激的でした。
今回の追悼展にも選ばれてました。
懐かしさとともに冥福を祈る気持ちとが交錯して、ウルウルしてしまいました。
女性の観客が多かったのは、時代でしょうか?

もう一つは、恵比寿の東京都写真美術館で開かれている
「ドキュメンタリーの時代」と題された、
名取洋之助、木村伊兵衛、土門拳、三木淳の4人の写真家の作品展です。
1930年代後半から1960年代前半までの以下の通りのシリーズからの抜粋に
なっています。
名取洋之助  シリーズ(アメリカ)1937年
木村伊兵衛  シリーズ(秋田)1952−65年
土門拳    シリーズ(筑豊の子供達 るみえちゃんはお父さんが死んだ)1959−60年
三木淳    シリーズ(赤軍故郷に帰る)1949年
       (血のメーデー)1952年
       (朝鮮戦争)1953年
名取の手放しのアメリカ賛歌や
スターリンソ連が行ってきた世界同時革命路線の実体があきらかになっている今
三木のキャプションには若干鼻白むところはありますが、
写真自体のもつ表現の力強さには圧倒されます。
こちらは若い観客が目に付きました。