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[nikomat 21109] [---yota] Re:Overseas Steam Engins



宮崎@ながいっす。

Superマルチレスで失礼します。
今日の道路は空いていました。
他社(市内工場多し)の空っぽの駐車場を見るとちょっとさみしいっす。


まごめさん:

> 呼んでおいて、反応せずすみません。

いえいえ、トリガーを引いていただいたので十分ですよ。
今年に入って出そこなっていたので、いい機会でした。

> 相変わらず、鉄の話しになると力が入りますね。
> 面白く読ませていただいております。

というか、学術的な話は出来ないし、その道しかないっす。
あとは「耐寒試験」と「壊した話」...

> 隊長はやはり、西域に近いところがホームグラウンドなんですね。
> しかも冬。

黒竜江省とかもありますし、チワン族自治区(さあどこでしょう?)なんて
所にも行ってます。中国北側が多いのは事実ですが。中国は石炭の質
もいいので、気温が上がると煙はさっぱり出ません。いきおい、真冬に
行くことになります。暑い国(ミャンマー他)は、はなから諦めます。

> 世の中、結構サトウキビを運んでいるんですね(って変ないいかた)
> しかし、燃料がサトウキビの入らないところと言うのが偉い。

砂糖の消費量は減ることはないのでしょうね。気候上、出来ない地域の
方が多いですし。日本では沖縄でも取れますが、南大東島にもシュガー
トレインはありました。

> おお、未だに新車が買えるのは中国だけかぁ。

日本で国産も買えますが、走らす場所が...

>> あと、撮影すると間違いなく掴まり、連行されるおろしゃのシベリアあ
>> たりの入れ換え機関車も見に行っていません(掴まりたくない)。
>
> これも未だに?

生きているようです。

>> スペインという国はかなり変で、法律上は鉄道撮影禁止です)
>
> 珍しい。

西側なんですけどね。
スペイン版新幹線を撮るべく田舎で三脚立てていると警官が来るらしい
です。彼らは、「一応法律だから、警告しておく」みたいなことを言って去
るとか(まじめな奴に掴まると退去らしい)。
おろしゃの場合は、怖いでしょうね。

こういう国では鉄が育たん。

※イタリーの保存鉄道の話

>> 殆ど知られていないような気がする。
>
> そうですか?

「保存鉄道」になるとある意味ジャンル違うので、漁る資料とか興味のあ
る関係者とかが変わってくるのです。

> スイスのブリエンツ湖にあるちっちゃいSLは見ました。
> 急な坂を登っていく観光汽車ですよね。

うす。

> ブリエンツ湖の途中下船の駅だったかな?

起点はスイス国鉄(SBB)ブリエンツ駅からです(道路挟んですぐ)。
スイスは(もか?)まともに旅行したことはないのですが、2〜3年前は
航空機乗り継ぎの関係で夏に1泊しておりました。1回は時間があった
ので、チューリッヒ空港からブリエンツに行きました。そこへ行くまでの
窓から見た風景だけで絶景(絵に描いたようなとはまさにあれ!)。

登山鉄道の運賃、すげー高いっす。
往復5千円ぐらい(記憶?)します。km幾らなんだ?
スイス人親子でも、お金ないのか見るだけで乗らない人も居ます。
片道だけ乗って、下山は足でと言う人も多い(これがお勧め)。

私が紹介(?)するところは、一般人が行かないところばかりで参考に
もなりませんが、ここはお勧めです。ガイドブックにも詳しく出ています。

ここは第一次世界大戦前(中?)に運行休止になり、長い間(10年以
上?)ほっらかしにされました。運行再開した時には、他の登山鉄道は
全て電化されていて(水力資源があるから電力は豊富)、ここだけが取
り残されたのです。それ以降は、逆にそれを売り物にしています。

戦後、スイス国鉄本線の大型蒸機も廃止されて、ここだけが蒸機・非
電化で残りました。スイスはここ以外は全て電化されています。電化率
99.9%ぐらいで、最後の区間がここ。ここがあるかぎり100%にならんの
です。もっとも、運行休止する秋〜春は電化率100%。

1960年代からディーゼル機は入っていますし、さすがに初期の車両は
製造後100年ぐらい経ってしまったので、何台かは廃車になり(そのうち
の1台はブリエンツ駅そばに保存)、1990年代に入っては完全新規製
造の「最新鋭機」が入線しています。

この新しい機関車は一応蒸気機関車なんですが、重油炊きで(本来は
煉瓦状の石炭)、1人でボタン1つで運転できる機関車で、「ニセ蒸機」
と呼ばれております。石炭炊きの古い奴は夏のピーク期に行くと今でも
お目にかかれます。

秋の終わりから春先まではお休みです。
機関士初め、関係者はどうしているのでしょうかね?
だから運賃が高いのか?(何処の登山鉄道も高いが...)

勾配は凄いです(機関車前のめり)。
殆ど絶壁状態の所をグルグルと登っていきます。
軟弱なケーブルカーをはるかに越えた勾配です。

終点の駅から見るアルプスの山並みは絶景です。
ですが、夏でも大変寒いです。

トレーナーの入った私のバックパックは、怠惰なブカレスト空港職員のお
陰で、その日にはチューリッヒに届かず、しかたなくTシャツ1枚で山頂に
いました。気温は10度を切っていました。ヨーロッパの方々はシャツ1枚
の私を笑っていました。空港職員のバカヤロー...

>> シリーズ1〜4で、現役蒸機に拘ったのなら、やはり謎の「北朝鮮」に
>> 迫って欲しかった。取材はまず無理だと思うけど、あそこは何考えてい
>> るか解らないから、意外にOKが出る可能性もなくはない、、、ないか。
>
> でた、北朝鮮。
> 「鉄丼」とか言うのでしょうか?

駅にはスローガンと誰かさんの巨大肖像画が有るのですが、機関車に
は装飾は余りないですね(一見普通。中国のが派手だった)。

機関車自体は、旧鮮鉄(植民地時代の朝鮮鉄道)や満鉄(南満州鉄道)
の生き残りの機関車です。だから多くは日本製です。あとポーランドから
の輸入機というのもあります。本線用SLに関しては自国産は無いと言わ
れています。蒸気機関車が主力の時代、北朝鮮には自力で作る必要もな
かったと言われています。

まごめっすさん2:

>>> 効率もよくなるかも。SLって、変速機構はあるんでしたっけ?
>>
>> 基本的にはギヤ式の物はありません。
>> ピストンに流入する蒸気の量やタイミングを調節することで、コントロール
>> します。
>
> 蒸気機関車はクラッチも無いのですよね。

鉄道車両は走行抵抗の少ないレールの上を「惰行」するのが特徴です(な
のかな?)。

発進・加速して所定スピードに達したら、あとは惰行します。
勿論、勾配や重量列車牽引・高速列車牽引時は、その限りではありません。

蒸気機関車にクラッチはありませんが、惰行するときはピストンの所にあ
る「バイパス弁」を開いて、シリンダー内に自由に空気が流れるようにしま
す。

> ピストンが生み出すトルクがでかいので、不用と聞いた事がありますが、
> それで正しいのでしょうか?
> パスカルの原理っす?

うーむここら以上は、頭は文系っす。

> 内燃のような、失火が無いのが強みですね。

普段余り考えないで撮っていますが、「火炊いて、蒸気作って」ってやはり
激しく原始的すね。


榎@産総研%昨日も大阪日帰りさん & まごめ師

>>> 例:電気式蒸気機関車
>>>   蒸気を作り、電気を発生させて蓄電池に溜め、モーターを回して
>>>   走るというシロモノ。意図・目的は私はよくは知りません。
>>
>> その逆がスイスに有ったのは知っています。水力発電が豊富なスイスでは
>> 第2次世界大戦中、石炭が入手できなくなったため、運転台の上にパンタ
>> グラフを取りつけ、電熱線でボイラーを焚いて蒸気機関車を走らせていた
>> とのことです。

これは知らなかったです。
凄い、でも電気で蒸気を沸かすって凄く電気食いそうです。
そのうち調べてみましょう。

> なんか、SL博物館にでも収められたら、肩身の狭い思いをしそうなSLですね。
>   流行りのハイブリッドにもなるですが、・・・。
>
> こまでの記事を読むと、SLは燃料がなんでも可能なので、いわゆる発展
> 途上国しかも熱帯の草木がぼうぼうのところには生き延びそうですね。

でも新製が止められてしまうと、やはりいつかは寿命が来ます。
あと基本的には乗務員は2人必要ですから、人件費の問題が絡んでくると
辛くなります。


すぎやまさん:

> 宮崎さん、佐伯さん:
>
> しかし、このMLでは何でも調べがつく感じで改めて感動しました。
> 宮崎さんは鉄分100%というだけでなく、
> 普通の鉄より重い同位体ではないでしょうか?

単なるヲタクなだけですよ〜

> あの時、森の中で一瞬遭遇したSLはあまりにも現実感がなく、
> 幻だったのではないかと思うぐらいですが、
> ここで確認できて以前よりリアリティーを帯びてきました。
> あの時、一緒に居た知人に報告します。
>
> 確か、山を下ったらNordhausenに出ましたので、

では100%ですね。

> 宮崎さんの推測は的中しているようです。
> 東洋人が車でウロウロしているだけで奇異な眼で見られました。

東欧ではいまでも結構そうです。
特に観光客が行かないところ(当たり前か)。

> 本当に当時の東西の差は凄まじく、
> 例えば街のメインな通りを走っていても
> 500m先の西側の石油会社のガソリンスタンドの看板だけが眼に飛び込み、
> 普通の商店や食料品店は無色に感じました。
> あれからしばらくしたら、どこも看板だけは派手になったと思います。

今は、ガソリンスタンド併設のコンビニが標準で(国道沿いはどちらも24
時間営業)、買い物もカード一枚でOKです。土日や夜はガソリスタンドで
なんでも調達していました。

> 国が経済政策を誤るとあれだけ遅れるわけですから、
> やっぱり指導者達にはしっかりしてもらわないと困ります。
>
> Jenaは行ったことがないのですが、
> そんなに遠くなかったので当時行っておけばよかったです。

東ドイツ、狭かったです。
夜行列車は南北に何とか走れるぐらいだった(国内の移動で夜行を使おう
としたら、突き抜けてしまう列車が多く使えなかった)。


                  (株)リコー  秦野事業所 宮崎 昭彦
                     E-mail:amiyazaki@nts.ricoh.co.jp