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[nikomat 24984] Re: HP about many ultra micro nikkors



日浦です.

リアラはアンダーにかなり弱いです.
で,タングステン光は,赤と青の光量が大幅に違うので,
青の成分に関してはかなりのアンダーになります.
アンダーの部分ではかなりブツブツするというか,色もにごるし
綺麗ではありません.

タングステン光 only の場合は,カラーフィルターで補正するのがベスト
ですが,ネガはオーバーに極めて強いため,それがなくても露出を多めに
かける(少なくとも露出計の出目より1段ぐらいは.1.5段ぐらい
かけてもいいもしれない)と,かなりマトモになると思います.

逆に,アンダーに強いネガは,タングステン光にも強いと思います.
蛍光灯でも同じで,緑が強いので,やはりオーバーにしたほうが綺麗と
思います.基本的に daylight でない限りネガは+補正をしたほうが
いいと思います.

ニコンのカメラはミックス光の条件でうまくバランスを取るため
(このバランスに関しては一日の長があると思っています)
ストロボが弱めでタングステンの部分が残る条件になり,
また両者のミックスで適正露出となるよう制御されるはずです.
(背景などはタングステン only となり,アンダーになる)

こういう条件で背景がにごったようになりやすいと言うのは,
うなづけます.

単純なTTL調光では,背景光とは別に,ストロボ光単体で適正露出
になるように持っていきますから,よりオーバー傾向となるので,
もう少し楽になるでしょう.背景の露出をどう決めるか
(無視してつぶしてしまうのかどうか)にもよりますが.

確かにこう考えると,ミックス光,リアラ,ニコンという条件は
背景が赤茶けてにごったような汚い描写になりがちというのは
わかります.

私はこういう条件,つまりフラッシュを使うが,光がミックスされる
ことが想定されるような披露宴などでは,SUPERIA400 に対して1段か
1.5段の+の露出補正をかけることに決めています.
もちろんノーフラッシュでもタングステン光ならこれぐらいは露出補正
をかけても損しません.どのネガでもこれは有効だと思います.

リアラはあまりオーバーにも強くなかった気がします.
バランスの悪い光には向いていないフィルムといえるかもしれません.

>そのミニラボでは、「リアラでタングステン光とストロボ光が
>混ざっている時に良い結果を出すセットがある」と、考えている
>訳ですよね。で、それはニコンではない何か、ということですよね。

よりフラッシュを強く炊き,背景を潰してしまっているか,
もしくはマニュアル露光で,背景光に対して十分な露出を
かけているかというところでしょうか.

レンズの発色うんぬんと言うような高尚な問題ではないと思います.

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 日浦 慎作  Shinsaku HIURA
 大阪大学大学院 基礎工学研究科
 システム人間系専攻 システム科学分野
 〒560-8531 豊中市待兼山町 1-3
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