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[nikomat 31762] Re: 季刊クラシックカメラ
ひうらっす.
>最近レンジファインダーキヤノンに目がいって,コマっています.よくIVSbは
>バルナックライカを超えた,なんていわれていますが,実際のところどうなん
>でしょう.
バルナックとそのコピーは1つあって困らないカメラではないかと思います :)
simple is the best というのが染み渡っていて,崩せないバランスというのが
ありますね.そういう意味では D-II とか D-III のあたりまでの良さという
ものもある.フィルムカウンタなども,感心させられる単純さ・合理性です.
だから,機種選びは,このような観点で,どこまで機能が少なくても許せるか?
というのを突き詰めて,最大限シンプルなものにすると満足度が逆に高いかと.
バルナックで言えば IIIf なども人気がありますが,個人的に言えば,メモの
入った巻上げノブ・回転しないフィルムカウンタ・シンクロタイミングの調整
機構などは,あまり綺麗ではない気がする(もちろん,当時は最新カメラであり,
必要があって装備されたものではあると思うのですが.)
この点,超えた,というのは,どういう意味かという問題はありますね.
simplicity を崩していれば,超えているとはいえないかもしれないし,
大きさに関しても同様かと.
この辺の基準を外せば,M3とも比べないとならない.
ライツがM3の開発に注力していたときから,バルナックの進化はほぼ
止まっていたわけですからねえ.ライカとしても一眼距離計には出来たはずだけど,
そういうことをせずM3の発表まで耐えに耐えたところが素晴らしくエライ.
バルナックはバルナックのままで完成されていたという認識があったのではないか.
ニコンS2なんかは,開発段階ではバルナックが仮想敵だったわけで,
それと比べれば明らかに近代的ですが,やはりM3と比べられる運命に
あるわけです.同様に IVsb も境界的な位置付けのカメラではありますね.
IVsb は変倍ファインダが魅力のカメラですね.
ヤボなことを言いますと,50mm ファインダとしてフレーミングしようとすると,
1.5倍の倍率が掛かっているバルナックに比べてあまり基線長に余裕が無いかも
しれない.しかし高倍率モードを使うとすると,バルナックで2つの窓を
覗き分けるのと,IVsb で倍率を切り替えつつ使うのとどちらが楽かという
議論はあると思います.
しかしそういうヤボなことを言ってもしかたないかと.変倍がキヤノンの
アイデンティティだし,やはり魅力の機構だと思います.
#結局のところ,信念で選ぶものかと.
私個人としては,丸っこいバルナックが四角くなっているのと,
フラッシュガンのレールがサイドについているのは残念な気もしますが.
四角いのも Kwanon からのアイデンティティですからね.
機能は VI とか 7 に向けて向上していますが(一部省略されている部分もあるが)
品質は IVsb か V のあたりまでがよく,その後低価格化路線に行っているというのが
ちょっと迷ってしまうところですね.
ニコンはS4まで,品質を落さずに機能を削って対抗して,負けましたが,
そのへんがキヤノンの商売上手でもあり,現在の価格が安い原因にもなっているかも
しれません.品質の問題もあるかもしれませんが,どちらかというと数の論理で,
キヤノンはニコンより多いので安い(つまりお買い得)ということはありそうです.
では