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[nikomat 34345] Re: 絞込み測光とは何ぞや?
丹後屋す
いっつあんさん:
> このカメラの場合、普段絞りを動かしても実際レンズは開放状態ですよね。
> よってレンズを通して検出されてる光量?は開放時の測定値となりますが
> 例のカニ爪から実際に設定する絞り値やシャッター速度の情報をカメラ本体が
> 判断(計算)して適正露出に対してのズレを針の振れで表す。
殆ど正しいのですが、FTnの場合、カメラは「絞り値」を認識していません。
カメラが認識しているのは、
現在の絞り環の位置は開放から何段絞られているか
という、開放絞りからの相対値です。
レンズを装着するときの例の「ガチャガチャ」の操作は、
絞り環を開放位置にしたときの爪の位置をカメラに教えるためのものでした。
で、例えば、単体露出計で測った適正露出が
シャッタースピード1/125、絞り5.6だったとき
FTnでは、
開放値がF1.4のレンズなら4段絞って適正、
開放値がF2のレンズなら3段絞って適正
開放値がF4のレンズなら1段絞って適正、
という指示を出すことになります。
(F4レンズのスクリーン像の明るさは、F1.4レンズのスクリーン像より3段分暗いので
この場合あと1段絞れば適正、という指示を出すわけです)
> というのが、普通の使い方で、絞込みボタンってのを押すと、実際に絞られた
> レンズでの光量を測定しシャッター速度との関係での適正露出を針で表す。
連動爪を普通に連動させている状態で
絞り込みボタンを押すと、当然スクリーン像は暗くなりますが、
カメラの露出計は、
その暗さを現在装着されているレンズの開放絞りでの像の明るさとみるだけですから、
実際よりも暗いと判断することになります。
この状態で、シャッタースピードを変化させて
メーター指針を中央に合わせる(水平位置にする)と、
そのときの絞りとシャッタスピードの組み合わせは一般的には露出オーバーとなります。
したがって、カニの爪付きレンズを普通に装着した時は
測光時に絞り込みボタンを押した状態では正しい露出値は得られません。
> ということで、よろしいのでしょうか?
> つまり、レンズを通る光量を推測する方法と実測する場合の2つやり方が
> できるということなのかな?
> で、私のFTnで普通に針を水平に合うように絞りやシャッター速度を設定した
> 状態で、絞込みボタンを押すとまた針が動くのですが、これは正常なことなの
> でしょうか?
これで正常です。
> それとも本来同じになるのが理想なのでしょうか?
同じ値にはなりません。
>
> また、日浦さんのNikomat-FTn簡易マニュアルでの説明の中で
> 「(5) 露出計連動爪.時計方向に回しきると絞り込み測光になる」
> と記述されてますが、これと絞込みボタンとの関係が良くわかりません。
> 絞込みボタンは単なる、絞りを設定値に動かして、被写体深度なの確認に
> 使うだけで、絞込み測光とは関係ないのかな?
カニの爪なしの自動絞りレンズでは
(例えば、最近のAFニッコールレンズ、あるいは大昔のオート絞りのコムラーレンズなど)
絞り環を動かしても、ボディのピンは動きませんから、
次に述べる実絞り測光時には絞り込ボタンを押して実際に絞られた状態にします。
実絞り測光とは、絞り環の動きとボディのピンの連動を切り離し、レンズの絞りを
撮影時通りに絞った状態で測光することです。
(TTL以前の中間リングを使ったり、昔のプリセット絞り形式のレンズ、あるいは
面白レンズ、普通絞りレンズなどを装着したとき)
この場合は、ボディの連動ピンを正面から見て、右回りに止まる所まで回しておきます。
この状態で、装着レンズの絞りを絞った状態でのスクリーンの明るさを測ることで
適正露出を与えるシャッタースピードが得られます(針を水平にするシャッタースピード)
>
> また「(10) 絞り込みボタン.シャッターと同時押しがつらい」と記述されて
> ますが、どうしてシャッターと同時に押す必要があるのでしょうか?
うむ。必要ないですね。
ニコンのボディ(F、F2、ニコマートなど)で、絞り込ボタンを押しながら
シャッターをレリーズすると、動作が変になります。
>
> 何か「絞込み測光」ということについて私は勘違いしてるのかもしれません。
実際のところ、カニの爪付きレンズでは絞り込測光はできません。
これは、カニの爪無しのオート絞りレンズを使うときの測光方になります。
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SATO Yoshiyuki <satoysyk@nifty.ne.jp>