[Date Prev][Date Next][Thread Prev][Thread Next][Date Index][Thread Index]
[nikomat 37223] Re: Re:Re:ReニコンS最高
ひうらっす.
朝日ソノラマから復刻された1連の本の中に,ニコンS型時代に,当時の社員
(後の社長)が書いた「35mm 精密カメラ」という本があります.
S2が出る寸前に発刊された本なので,S2は写真も,記述もありませんが,
それを念頭に読んでみるとちょっと面白いところもある本です.
で,これにはS型の内部写真が豊富で,今回加藤さんが書いておられるような
ことが分かる写真も多くあります.
加藤さん:
> > > アクセサリーシューに隣接して取付いている小さな板(位置決め板?)
> > > を外すとすぐにローレットが見えます。
> >
> > この記述を読んで、改めて、I、M、Sの外観写真を見てみたら、
> > Sでは2つに分離しているように見えるアクセサリーシューの台座部が
> > I、Mでは、一体になってますね。
> > 「小さな板」とはシュー前方側の台形の板のことですね?
>そうです、その2本のビスで止まっている台形の板を外すと、ローレット
>が見えます。
距離計コロが押されたときに回転する回転軸が,ちょうどシューの下ぐらい
にありまして,これにつけられたカムが距離計のプリズムから伸びたバーを
押すようになっていますが,このバーの先に調整ねじがあって,これが
シュー前方のカバー下になっていますね.
構造的には,縦ずれなしに距離計の横の調整だけが出来そうです.
縦ずれは,前カバーを外して,ファインダーの対物窓(距離計の窓ではないほう)
の脇の穴から調整が出来るようになっているように見えます.
で,この本には「距離計は何といってもかなり狂いやすいものであるから,これを
直す要領くらいは心得ておいた方が良い.普通はねじまわし一本で簡単に直せる
からである」との記述があったりします.
無限遠を基準に合わせること,その場合目標は 1000m 以上の遠距離にあるものを
使うように書いてあります.無限遠で合わせれば差し支えなく,近い距離がこれで
会わないというのは距離計の機構が悪いか,レンズの焦点距離が許容値からはみ
出している場合だから,どちらにしても素人には修理できないとのこと.
> > > フランジバックの件、こちらでリペアマニュアルを探してみます。
> > > 日本光学オリジナル版のコピーが出回っている様ですので。
> >
> > 正確な定義が判明しましたら紹介して下さい。
>了解です。
上記の本には「コンタックスは 31.78mm」と記述がありました.
以前,クラカメ専科で,コンタックスマウントの謎について記述された記事が
ありましたが(59号),これにも 31.78mm と記載されています.
「この値には諸説あるが,本誌前号の太田徹氏のフィルム面治具を基準と
した測定値を採用させていただく」と書いてあるので,実測もそのとおり
なのでしょう.
なお基準面は,レンズを外してマウントを覗いたときに見える,3つの爪の
前の面になります.レンズ側のバネによって,レンズがこの面に押し付け
られるからです.
同じ号のこの記事の前に,縦野横行氏のニコンマウントに関する記事があり,
これには「・・・31.8mm と推定される.0.01mm 単位の,より細かい設計値
かも知れないが,現品からそこまでは分からない」と書いてあります.
それにしても,何度見てもコンタックス・ニコンマウントは変わっています.
あちこちに素直でない部分があるし,部品精度が悪いと破綻する部分が
たくさんありますね. それでもしっかり作ってあるので,OKなのですが,
特に標準レンズ以外のレンズのときは,感心しますね.
では.