[nikomat:02672] Re: [Q] About APO Lense

[tanabe@strl.nhk.or.jp (Hayao Tanabe)]

たなべです。

アポというのは色収差に関してだけいうことで、他の収差はまた別です。
非球面を使っても色収差はとれません。ＥＤを使っただけでは球面収差は０には出来
ません。
近接補正というのもどの色に対しても同じ事なので、アポとは関係ありません。
普通は無限遠とかで設計するレンズを、近距離でも合わせるためにレンズの相対位置を
少し動かすような補正のことです。

あくまでＥＤとかフローライトというのは材料の性質であって、それを使ってどういう
設計をするかはまた別問題です。
１ｋｇいくらという高価な材質なので、高級だぞ！と言っているんだと思ってください。

At  6:50 PM 97.2.18 +0900, SHIGEKI_KAWATA@HP-JAPAN-OM1.om.hp.com wrote:
>Item Subject: [nikomat:02659] Re: [Q] About APO Lense
>     河田です。
>
>>たなべです。
>
>>まずアポクロマートとは本来３色に対して同一焦点になるように色収差を補正したレ
>>ンズです。
>>アクロマートというのは２色に対して補正したものをいいます。
>
>>で、ＥＤガラスというのは異常分散特性を持ったレンズのことで、一般には色の分散が
>>非常に小さいものが多いです。（本当の所は波長に対する屈折率のカーブが普通のク
>>ラウンガラス
>>とちがってフリントグラスと似たカーブになっている性質が重要らしいですが）
>>　その最たるものがガラスではないですが、蛍石ですね。
>>　これらの材料を使うと、他の収差特性を犠牲にせずにアポクロマート特性に出来る
>>ことから
>>一般にはＥＤ＝アポみたいになっています。
>
>  
>  いろんな方からフォローいただきましてありがとうございます。
>  ニコンのＥＤがアポに近いことはわかりました。がニコンの場合
>  ＥＤレンズを使っているのは望遠系だけですよね。他メーカーの
>  場合、マクロレンズや広角もあるようなのですが、ニコンでは
>  マクロレンズで近接補正方式とかいっているのがアポと同じこと
>  なのでしょうか？
>  広角でアポ技術を使う意味ってあるんでしょうか？ニコンでは
>  非球面レンズを使ったレンズはいくつかありますが、これも
>  意味的にはアポですか？
>  （なんとなく違うような気がする）
>
>
>＃それにしても理科系の人が多いせいか水を得た魚のように
>  専門用語がバシバシ飛び出してきますね。（＾＾；；
>
>  
>