[Date Prev][Date Next][Thread Prev][Thread Next][Date Index][Thread Index]

[nikomat:03773] Re: Nikkor VS Sonnar (5cm)



ひうらです。

> > テスト2:近接、開放の解像度
> >     新聞紙を壁に張り、蛍光灯で照明。正面約 1m から正対して撮影。新聞紙
> >     2面をほぼ画面いっぱいにフレーミングした。画面中央でフォーカス。
> >     開放、1/60。
>     
> 1cmも新聞紙にうねりがありました?1cmあったらもう”ぶんよぶんよ”
> だと、おもうんすけど、、、、周辺が読めないのは、中心部と距離が違うから
> じゃないすか?コサイン誤差とかいったっけ?近距離になると効きますよね。

いや、一度折られた新聞を、壁に平坦に張るのって難しい。で、ピンだしも
自身ないから、こんなもんでいいか、と。失敗かな。

コサイン誤差は、カメラを振ってフォーカスして、それからフレーミングし
なおすと、カメラの振り角度のコサインで距離に誤差が乗るという・・
無収差のレンズは平面なら平面に結像します。

> 一般なんて意味がないのかもしれませんが、どうなんでしょう。”一般に”
> just focusした位置から前側に深度が深いのが通常なのか、後ろ側に深いのが
> 通常なのかどっちでしょう?
>
> レンズの深度目盛りが前後等間隔で、距離目盛りが近距離になるに従って、空
> いてたように思うから一般には、後ろに深いように思うのですが、、、これで
> いいんだっけ、、、?

後ろに深いです。これは撮影距離が遠距離なほどそうですが、マクロ領域では
あまり意味がある差にはなりません。

そうですね。で、反比例のグラフみたいに、無限遠付近で急激に間隔が狭くなり
ますから、後ろに深いのです。近距離のところでは、深度に較べてこの間隔の
変化が小さいですから、前後で深度の違いはほとんどありません。

> #Sonnarの方が後ろに深いってことかな、、、で、なおかつ中心部もNikkorより
> #よい、、、???

少なくとも、開放・近接ではそうでしたが、無限遠では逆のような気が。
今回はネガでお手軽にやりましたが、リバーサルでもうちっとテストし
てみます。(特に一眼との対決はかなりおもしろいのではないだろうか。
やっぱり、これらの Sonnar タイプは一眼のガウス型とは違ってひと癖
もふた癖もあるようで)。

> 以前に今回のひうらさんと同じようなことを、Noct. 50/f1.0で調べたことあ
> りまして、その結果は酷かった、、、、 

おお。ノクチルックス!ですか?

> 開放では、確かにJust focusの位置にピントが来ているんですが、絞るとすーっ
> と後ろに逃げるんです。だから、ファインダーをのぞいているときには、ピン
> トが来てるんですが、ポジをみると、ピントがみんなだめなんです。f2からf4
> 位が一番顕著で、それより絞ればまあ深度内にはいってしまうようでした。

ううむ。典型的な球面収差ですね。一眼なら開放で使うと良いのですが。

・RF  絞り込んだときの焦点距離を基準にフォーカシング
・SLR 開放の最良像点を基準にフォーカシング

ということですから、開放で撮るなら開放でピンだし(最良像面)を探せば
いいわけですが、RF では・・焦点距離は近軸光線で定義されますから、球面
収差があると、最良像面はずれて当たり前なわけです。赤外マークみたいに、
レンズに「絞り毎の補正量」が書いてあればいいんですが、こんなかっこわ
るいことするメーカーってないですもんね。

> なんでこんなことになるのか、皆目わかりませんでしたが、事実は、そうでし
> た。f2位で上記のように新聞紙をとると、真ん中ボケボケ、周辺で字が読めるっ
> つう何ともへんてこりんなレンズで、まさにくそレンズでした。

これは、像面湾曲ですね。つまり、最良像面が像が逃げる方向とは逆の方向
に曲がっていて、周辺でプラスマイナス0になっているのかも。ううむ。

> 睫毛にフォーカスすると全部後頭部にピントが合うっていうんじゃ使い物にな
> りません。シーベル物の保証付きってやつでしたけどね。

実は、洗脳@銀閣寺の写真というのは、私の上半身ポートレートなんですが、
これバッチリピントが来て、しかも背景がきれいにボケていたんです。

Sonnar 50mm/F1.5 の収差曲線、ものの本によると、一度ずれてから、ぐぐぐっ
と F2 辺りの光束が元に戻り、それからまた離れるという器用な曲線なので、
開放で外れまくるということはなさそうです。

で、このせいで逆に後ろボケが汚い、と。この手の「一度離れてまた戻る」
タイプは前後どちらかが2線ボケになりがちです。そのかわり、開放での
性能は高くなります。このへんが、先の「新聞紙実験」での強いところかも。

> まともなNoctは、かなり後ろにピントが深いです。最短撮影距離当りで、
> 前に対して後ろは、2から3倍くらい深いようでした、、、。
> でもこれで当然なのかも、、、

やっぱり球面収差ではないでしょうか。一般に、2線ボケが発生する側は
深度が浅く、点像+ハローになる側では深度が深くなります。

大口径レンズでは、近接撮影で球面収差に相当する量が大きくなる傾向に
あると思いますが、これは仕方ないと思います。