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[nikomat:04052] Re: Split Prism



日浦@三菱重工です。

Tamotsu KOYANO <koyano@bukko.bk.tsukuba.ac.jp> wrote:
>ここまで、考えてきて、はたと思い当たったんですけど、
>もし、芯になる像(F5.6〜∞の像)をボケた像が取り囲むのをよ
>しとするなら、いつでもスプリットで合わせて良いような気がす
>るんですが・・・・。
>
>#はて、人の目がマット面で合わせるときは、ホントに積分で合わせ
>#るのでしょうか、それとも、芯となる像がシャープになるときに合
>#焦と判断する(この場合はスプリットと合致)のでしょうか?

レンズは外周を通る光ほど全体の面積に占める割合が高くなりますから,
「芯になる像」は光軸付近の光束であるより絞り外周を通過する光束が
形成することが多いと思います。

フルコレクションのレンズでは,球面収差の膨らみの頂上はちょうど1段
絞ったあたりにあるものが多いと思います。
たとえば,開放F1.4のレンズならF2のあたり。

#このばあいF2の内側と外側の面積は同じになるわけですが,ここにピーク
#を持ってくると球面収差が増える側と減る側の影響がおなじぐらいになる
#ため都合がいいとものの本には書いてありますが....
#現行の短焦点レンズはこういう設計になってるものが多いみたいです。

ただ,F2のあたりの膨らみの頂上は,緩やかに変化しますから同程度の収差量
に相当する面積が大きいと思います。だから,「芯になる像」はF2あたりを
通過する光束ではないかと思うわけです。

だから,私はレンズを開放〜2段絞り込み程度で使う場合には,絶対にマットで
ピントを合わせます。
#というより,全面マットにしてます。

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日浦 亮太
三菱重工業(株) 高砂研究所 機器・自動化装置研究室
 
Ryota HIURA
Machinery Labo, Takasago R&D center,
Mitsubishi Heavy Industries, LTD. Japan
 
email to hiura@trdc.mhi.co.jp