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[nikomat:04641] Re: ZEISS Re: #1 OFF LINE MEETING
筑波大学 高田です
<199707130309.MAA23852@nikongw.nikon.co.jp>の記事において
magome@nikongw.nikon.co.jpさんは書きました。
>> まごめ@快睡室@訳あって今日も会社。
>>
>> この持参予定資料は当時の本物のカタログのようで大変な代物ですね。
>> ぜひ拝見したいですが、焦って指紋べたべたや涎たらたらにはしたく
>> ありませんね! (全員、白手袋か手術用の手袋が必要かと!)
資料に興味をもっていただいて幸いです。コダック病の方への資料も
なかなか面白いものです(なにしろこちらは天然色)。
それ以外に持参できるかもしれない資料としては、次のようなものがあります。
1.WIDELUX
35mm超広角140度写真機。各種の報道写真やその他で特異のシネスコ判
写真をお目にかけて居りますおなじみの広角カメラ専門メーカーが3ヵ年余りの
沈黙を破って遂に発表する待望の35mm超広角(140度)新種カメラ。
あなたの手で簡単にシネスコ写真を!!
七色のライトを浴びて絢爛豪華に繰広げられる急テンポの大ステージは
到底つなぎ写真では不可能ですがWIDELUXで1枚の写真に
(浅草国際劇場ラインダンス 中央より距離3m 1/5 絞4 で撮影の写真付)
アジアオリンピク大会(東京国立競技場)の写真があるので、1964年頃のパンフ
レットでしょうか。ちなみにパンフレットの絵はMODEL FIです。
ちなみにヨドバシカメラで入手した最新のWIDELUXのパンフレットは
大判ワイドのWIDELUX1500のものなので、35mm用の製品は
1ページしかでていませんが、最新のものは新設計高解像度レンズ装着のF8
となっているようです(F8はモデル名で、レンズの明るさではない)。ただ、
このパンフレットに掲載されれいる図(写真?)では軍艦部にはF7と刻印され
ているのは愛嬌か?
MODEL FIとF8(F7?)で基本的な形がほとんど変化していないのも
凄いものだと感心しました。
2.オリンパスカメラの手引 (株)林商会 日本橋・宝町・3丁目角 1958年
新製品 オリンパスマリーン!!
オリンパスマリーンをお使いになれば、水中撮影のみでなく、荒れ狂う嵐の中で、
怒濤岩を噛む海辺で、カメラを完全にまもり乍ら、迫力にあふれた傑作を写すこ
とができます。オリンパスマリーン用カメラとしては、扱いやすく、上部で、写角
の広い、オリンパスワイド2が最適です。定価1350円。
極めて簡潔な装置ですが、オリンパスならではの、細心の設計、扱い易さで纏め
られています。
ビニール製のハウジングで、浮袋に空気を入れるのと同じような口が付いている
のが笑える。
オリンパスSII 1.8 ¥32,800
2.8 23,800
ワイドスーパー 37,000
ワイドE 18,900
ワイド2 15,900
35K 17,900
何故かこの手引の最後の方には住所録のページがありました。
3.アサヒペンタックス (6ページ)
あなたの目がレンズになる夢のカメラ
最新機構を備えた35ミリ一眼レフ
アサヒペンタックスの特長
1.完全正像カメラ
パララックスが全く無い
ピントの深さがわかる
ピントグラスの周辺が暗くならない(フレネルレンズの効果)
上下、左右とも正像である
シャッターをきっても映像が消えない
2.軽くて小型で持ちやすい
3.レンズ交換ができる
4.用途が最も広い
5.速写性に富んでいる
6.カラー撮影に最適
「目の高さでスナップできる」というのが売り文句でしょうか。
アサヒペンタックス F2付 49,500円
F2.4付 44,500円
ボディーのみ 29,000円
レンズマウント 42ミリ、ネジ込み(コンタックスS、プラクディカと同じ)
旧タクマーレンズをお持ちの方にはアサヒペンタックスに使える
アダプターを無料進呈いたします。
カメラの名前はアサヒペンタックスとしか書いていないが、これはアサヒフレックス
に対してのアサヒペンタックスであって、多分APと思われます。
カタログに出ているレンズは
35ミリ F4 ?
50ミリ F3.5
58ミリ F2.4
58ミリ F2
83ミリ F1.9 25,000円
100ミリ F3.5 13,500円
135ミリ F3.5 18,000円
300ミリ F4 未定
500ミリ F5 53,000円
高田
P.S. (詳しくは総合カタログをご請求下さい。)
4.MINOX−CAMERAS (6ページ) 英文
MINOX−AおよびBのカタログ(Bが主体)。Aは露出計が組み込まれていない
点がBとは違うようです。モーターボート上でビキニの水着(そんな頃からあったの
ですね)の作例があり、charming snapshotsもOKとのこと。
5.System-Accessories ofr Minox-Owners (8ページ) 英文
MINOX−Bのアクセサリー。以前紹介した「ドイツカメラのスタイリング」
で著者が引用している写真もこのカタログの写真と同一と思われます。
6.MINOX−C (6ページ) 英文
このカタログはカラー写真が使われています。この頃の日本のディーラーは
NIPPON PRO−PHOTO CO., LTD.
17−3,KANDA−JIMBOCHO 3 CHOME
7.MINOX−EC (6ページ) 和文 世界で最も小さく軽いカメラ
これは先行するモデルとはちょっと印象が異なる(外観)モデルですね。
EC用のネックストラップの紹介写真は最近話題のIXYに似ています。
価格はチェーン付属で39,600円でした(昭和56年7月)。
面白いのは、MINOXのアクセサリーは全くといっていい程に変化していない
という事でしょうか。フィルムビュアやデーライト現像タンク、ネガホルダー、
距離測定用チェーン、双眼鏡アタッチメント、引き伸ばし機など、MINOX−A
およびBの時代と同じなのではないかと思われる程です。
高田
8.CONTAX-PRAXIS Kleinbild-Technik・Kleinbild-Kunst
VON HEINRICH FREYTAG, VERLAG VON WILHELM KNAPP, HALLE(SAALE), 1938
1938年印刷のドイツ語の本で、CONTAX I,II, III型の写真がでています
(III型の簡単な使い方が説明されている)。ドイツ語は読めるようになったことが
無いので(習った事はありますが)、内容の詳細は不明ですが、レンズの種類、
フィルムの種類、現像の方法、それに写真の撮影の仕方などとなっているようです。
(III型の簡単な使い方が説明されている)。ドイツ語は読めるようになったことが
無いので(習った事はありますが)、内容の詳細は不明ですが、レンズの種類、
フィルムの種類、現像の方法、それに写真の撮影の仕方などとなっているようです。
この本の所々に入っている写真が時代を表しており興味深いです。飛行機を思わせ
るような流線型の自動車がテストコースのバンクを疾走している姿とか、大空を滑空
しているグライダーとか、カエルを左脚にがっちりと捕まえて羽を一杯に広げて飛び
上がろうとするワシの姿とか、写真を見ているだけでも面白いです。
時代を表してといえば、大空を滑空しているグライダーの尾翼にはしっかりと
カギ十字が書き込まれていて、迫りくる第2次世界対戦の脅威を感じさせます。
エキザクタの日本語パンフレット(1枚の紙を半分に折った簡略なもの)も
ありました。複写用のアクセサリーなども出ていてそれなりに面白いです。
高田
ニコンFAのカタログがありましたが、その最後のページに冬季オリンピック
サラエボ大会でニコンが云々という事が書いてありました。その当時サラエボが
今のようなことになるとは誰も思っていなかったでしょう。
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*高田 彰 Akira Takada takada@ipe.tsukuba.ac.jp*
*筑波大学臨床医学系 筑波大学附属病院医療情報部*
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