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[nikomat:11065] Re: [-yota^3][iron]



榎@物質研です。

At 18:53 97/11/17 +0900, HIURA Shinsaku wrote:
> ひうら@きょうだいです。
  ....
> 岩石の組織を見るときに使う偏光顕微鏡のようなものもありますし、
> 偏光板とカラーフィルターを組み合わせたりしたらおもしろいかも??
> 金属組織を見る顕微鏡はこれでしたっけ?

金属顕微鏡は、他の標本みたいに透過光を観察するわけにはいかないので
プリズムやハーフミラーを使って対物レンズから光を投射して、反射した
光を観察します。これに偏光装置を組み込んだものもあります。

さて、本論に戻って、
> rinさん:
> > 斜光で照明してPLを使うと刃紋が妖しく写るとか...
> > #サーキュラーPLで戦闘機のキャノピー(内側)が虹色になった写真を見たことある。
> 
> という提案もありますし。
> しかし金属の表面反射って偏光しましたっけ?
> 反射光が偏光するのは誘電物質だけだったような気が・・(違うかも)

金属の反射には偏光フィルターは利きません。                                  
                                                                           

> > あと、刀の観賞の仕方で、電球の光を鋭角で反射させて刃紋をみる、というの
> > があるんですが、反射光がモロに入り込みます。反射光だけフードできわどく
> > かわすんですかね? 反射光まで入れるとなると、レンズの選択、ライトの位
> > 置も重要そうだし。フィルム(カラー/モノクロ)なんか撮りやすさに関係あ
> > りますかね?
> 
> 上記のような観察法では、たぶん刀をかざして、微妙に方向をかえつつ
> 刃紋(法線の分布?)を見るのでしょうが、スチル写真ゆえそういうのは
> できないので、例えば光源の位置を微妙に変えながら多重露出して、
> かつ色フィルタを交換したりすると刃紋がわかりやすい写真が
> 撮れるかも知れませんね。

実は、大学時代に金色に輝くTiO2薄膜の色や光沢が酸素量に変わることを
視覚的に示そうと思って、写真撮影したことがあります。
そのときは、
 ・直接、反射光がレンズに入射しないように斜めから照明する。
 ・ライトはディフューザをかける。(その時はトレーシングペーパ)
 ・細かく段階露光(±3EVぐらいを、1/3EV間隔で)
 ・ライトの位置を変えて、なるべく多くの条件で撮る。
のようなことをやりました。

# でも、結果は無残。
# ディフューザかけると色温度が落ちるので、金色の色調が変わっちゃった。

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   榎  浩 利       通産省工業技術院物質工学工業技術研究所
   Hirotoshi Enoki            E-mail : enoki@nimc.go.jp
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