[Date Prev][Date Next][Thread Prev][Thread Next][Date Index][Thread Index]
[nikomat:16180] Re: [LENS] 色
呼ばれて飛び出す長文堂っす。
#雑魚である。仕事がすすまん。
>>ただ、どの場合も非線形な現象にはならないはずなんですよね。だから、
>>うんちく本とかにありがちな「コントラストはさほどではないが、中間の
>>階調が豊富で・・」とかいう表現を見ると、いやな気分になります。
>
>でも,フィルム・印画紙が非線型だから,レンズのグレアで一次間数的に
>階調が変化した結果フィルムのおいしいところに当たるという可能性も
>あるでしょうね。
>一度定量的にシミュレーションして議論すべきじゃないかな,とは思います。
>->Help,長文堂先生@濃度曲線研究家さん。
兄じゃの気持ち、良くわかります。透過率が非線形になるのは、そりゃ、
しのじまさんの専門領域です(TWレーザーとか)。実験物理の立場か
らしても、レンズで階調云々、は納得いかないです。原音忠実再生と思
えばレンズのコントラストは高いにこしたこと無いんでしょうね。
が、、、レンズ自体は仰るとおりなんでしょうが、フィルムだの、印画
紙だの、目玉(感覚)だの、環境だのといった非線形要素がゾロゾロあ
った上にヲタク嗜好のバイアスまでかかるからどうなることやら。レン
ズだけの議論では不十分で、系全体を考えないといけないんじゃないか
なぁ。此のレンズは云々、といってもCCDのカウントをグラフにする
わけじゃなくて、必ずプリント或いはスライドで評価してますからね。
フィルムの特性曲線だって直線に見えるけど、なにせ両対数プロット
だから、リニアに書いたらずいぶんうねっていると思いますよ。
#実験データを誤魔化して見せるときに両対数を使うことアリ。
レンズで迷光か何かがあって真っ黒が真っ黒としてプリントにならなか
ったとすれば、フィルムに対する露光量をちょっと減らしてやる、ある
いは焼くときの露光量を増やせば真っ黒になるでしょ? すると、ハイ
コントラストレンズでは特性曲線の直線部にある被写体は足の部分にな
り(といってもゾ−ン3が2になる程度でしょうが)階調が変わる。ハ
イエストライト(ゾ−ン10)がゾーン9ぐらいになるのでハイライト
が飛ばない。昔レンズは、どうせガラスの透過率が低いから、同じ絞り
値でも露出は自然とアンダー目になるのかもよ。そのへんが渾然一体と
なりエクターレンズは長文堂を感激させるのであった(のかなぁ?)。
#スプールを自作したバイアスもかかる。:)
多分、ハイコントラストレンズ+現代フィルムだと広いダイナミックレ
ンジを持て余すというか、印画紙の表現力(所詮は反射光)や鑑賞する
目玉のダイナミックレンジを超えてしまうんじゃないかなぁ。この辺の
ダイナミックレンジは時代が経ってもあまりかわらないんじゃないかな?
レンズだけ取り出せば、今のレンズが良いに決まっている。でも、現代
の高性能フィルムと組み合わせたときにどうかなぁ。感光材料は感光材
料でがんばり、レンズはレンズで頑張り、組み合わせると力が入りすぎ
てるのかもよ。現代レンズと昔フィルムを使ったら面白いかも知れない。
>でも,レンズの評価で安易に階調という言葉を使うのは,物理的な現象と
>対応していない以上,適当でないと思います。
そうかなぁ。階調という言葉は物理の用語だとは思えない。ワタシには
絵画的な感じがするけど。フィルムや印画紙に写ったモノを人間が評価
する事を前提とした話だと思ってましたが。
#物理実験なら、透過率の入射強度依存性でしょう。で、検出器は当然
#フォトマルかCCD(当然、較正済み)。
#ダイオードなんかだとIVカーブってあるでしょ? これの光バージョン。
>白黒は自分でコントロールできるからよいとして,リバーサルやカラーネガは
>グレアが多い安レンズ向けにしているのかプロの要請なのか,コントラストを
>持ち上げるような硬調な設定になっているため,かえってグレアの発生が
>多いレンズがぴたっとはまることがあるだけじゃないかなあと思います。
>リアラエースなんかだとちょっと軟調なので現行Zレンズなどとあわせるとよい
>し,昔からZレンズには黄色い箱のコダクロームが合うともいわれますよね。
インプレッサが軟調なのは、プロが高いレンズで、ストロボで写すことを
考えて居るんでしょうね。フジのスーパーGが硬いのは、ポケット亀裸や
写るんです、でクキッと素人受けする写真が撮れるように、でしょう。
モノクロでも初心者は硬く焼きすぎると言う。あるコマを最初に伸ばすと
きは柔らかめの紙を使えと教科書はいう。硬いので始めると、そちらの方
が良く見えるから。
#それが極端になるとコンポラ写真に至る。
それ、仕事仕事!!!
古谷野 有@筑波大学低温センター
koyano@bk.tsukuba.ac.jp