[Date Prev][Date Next][Thread Prev][Thread Next][Date Index][Thread Index]

[nikomat:22038] [F2][EE Control unit][DS-1][Repairmend]



kuri@F2振興会 です。
EEコントロールユニットDS-1の一部修理を実施しました。

と、その前にこのオタッキーなアクセサリーについての予備知識。(^^);;

F2S、F2SB(非Ai)にくっつけるとシャッター優先オートになるユニット。
 実際の動作はファインダーからの露出情報を受け取って「絞りリングそのものをモ
ーターで駆動する」力技によって実現しています。(爆笑)
 
 初代のDS-1はS,SBボディ用でシンクロターミナルなし。
DS-2はやはりS,SB用でシンクロターミナル付き。
 電源は3.6VのNi-Cdバッテリーをユニット内に内蔵もしくは外部電源ユニット。

 絞り1段あたりの駆動スピードはおよそ0.4secとなっています。
はっきり言ってオート露出としてはスピード遅いです。
インターバルタイマーなどと組み合わせての無人撮影用に開発されたのでは?と思い
ます。
-------------------------------------------------------------------

私がGetした状態では電源のNi-Cdが死んでいたので動作するのかどうか確認できませ
んでした。
 返品不可でしたが安かったし、モノ自体はきれいだったのでGet。

オート露出とマニュアル(絞りリングをユーザーが回せる)の切替レバーがプラステ
ィック製で一部欠損しており、簡単に切替できない状態でした。


自宅に帰って外部電源をつないでとりあえず動作確認。
おぉ、ちゃんと動く(喜)ラッキー。

じゃ、後はNi-Cdの復活とレバーの修理でええやん。簡単、簡単♪
と、思ったら甘かった。(;_;);;


このレバー、本体側の金属リングの薄い爪2箇所に被さるかたちで固定する構造にな
っております。
 レバーをひねってAuto-Manual切り換えをする仕組みです。
プラスティックレバーが金属リングの切り欠きにはまって、切替時にはそこに全ての
力が集中するのでプラが負けて欠けてしまったようです。


 とりあえず欠けたレバーの原状を推定しつつ、ポリパテで造形してみました。
が、さすがに力がかかる部分なのでポロリととれてしまいました。(;_;);;
 ABS(?)とポリパテの接着強度の問題ですね。

 次に爪部分を金属板を切り抜いて作りました。これで割れる心配はない(笑)。
が、レバーがプラなため、エポキシ接着剤を使ってもすぐ剥がれてしまいこれもNG。

 最後にトライしたのがポリカーボネートで爪を作って貼り合わせ。
エポキシ接着剤ではまだ弱い。
 ポリカを侵すのを承知で瞬間接着剤で固定。見栄えは悪いけど強力に接着。


 ここまでやってようやく回転時の力に耐えられるようになりました。(^_^);;


次に悩んだのはA-Mレバーを本体に固定する方法です。
本来の固定方法を採ろうにも工具がない(凹ドライバー)うえ、
仮にここがバラせても本来のレバー形状を復活させたわけではないのでダメ。

 1ヶ月悩んだ末、次にバラすことも考えてネジロックで強力に接着することで固定。

ってなワケでオリジナルとは少々異なる状態ですが、本来の機能は果たせるようにな
りました。

 絞り駆動用リングギアの部分の汚れをきれいにしてセラミックグリスを塗布したら
ずいぶん滑らかな音で動くようになりました。


現代では実用度は極めて低いアクセサリーですが、見ているととても面白いです。
#現役当時アイレベルのF2ボディより高価だっただけあって造りはすばらしいです。
#とうとうコレクターへの道か?(^_^);;

なお、Ni-Cdの修理に関してはMD-2用Ni-Cdとまとめて別記事にて報告します。








☆☆☆☆♪♪☆☆☆☆  kuri kuri kuri kuri  ☆☆☆☆☆♪♪☆☆☆☆☆
 栗原 光春(Kurihara Mitsuharu)
   e-mail1:juria@da2.so-net.ne.jp
☆☆☆☆♪♪☆☆☆☆ くり・くり・くりくりっ・くり ☆☆☆☆♪♪☆☆☆☆