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[nikomat 1232] Re:Bessa-L
よしだ っす。
In message <199901280336.MAA54084@ml.asahi-net.or.jp>
"[nikomat 1203] Re:Bessa-L"
"INUI@anzu.dse.ibaraki.ac.jp, Masatomo <inui@anzu.dse.ibaraki.ac.jp>" wrote:
> >
> > > #ニコンさん,共同研究しません?
> >
> > メカ設計屋の場合、部品図を書くときは、絶対に 加工順序や チャック位置を
> > 無意識に 想定してます。そして、そこ(その部品における 全ての寸法の 原始
> > を データム と 言う)から 寸法線が出る。
> > これを 自動化しようとしたら、加工機のモデルとかも 絶対必要でしょうね。
> > んで、人間に変わる自動設計(自動CAD)となると、最後に こういう部分が
> > 大変だろうと思います。
>
> まさにそれをCADではやろうとしてます.設計システムの裏に,一種の製造の
> シミュレータがあって,加工性をみる.もう徹底してバーチャルに評価しよう
> という方針です.こういう仕事は,現場に強い人からは批判が多いのですが,
> 「できそうだ」という感触をぼくは持っています.
を! だったら 話しは 別です。
> > # んで、私は 佐々木の居る あの分野には 興味無い。
>
> そりゃ残念.
正確には、あの分野 というよりも、「あの分野で よくやられている
漠然としたアプローチ には 興味ない」 です。
石器絵者の行っている「図面上の寸法(線)の入れ方」っつうのは、(かつて
自分自身が 無意識に行っていた 作業を 客観的に解析して)とっても 興味が
あります。
以前、AIの学習の分野で、EBL(explanation Based Learning)と言うのが
流行った時期が有りますが、あまり実用化されませんでした。
背景知識(物理則など)は 所与。実例も 所与。
そんな状況で、「実例の中では、複数の物理法則がどのように論理的に組み合わ
さって用いられるのか」を学習するのがEBLです。AI屋さんの多くが、これ
を「知識のコンパイル」として、「情報の結合」を形式的に捕らえた研究だけに
終わってしまった。。。という感じです。
当時、会社でEBLの説明を求められたときに、私がよく例題に出したのが
「機械設計」です。
ただ、機械設計にEBLを用いようとすると、加工機のシミュレータが必要な
はずです。そうじゃないと、必要な背景知識が 不備になるからです。
# 当時も「EBLを自動設計に応用する」という研究テーマは 幾つか あった
# けど、シミュレータを備えたものが無かったので「できっこない」と思って
# ました。
また 別の観点から見ると、(加工機のシミュレータを作れば)
(1) 加工のときのデータム(例えば、旋盤で最後処理が「突っ切り」だと、最終
部品には 加工のときのデータムは存在しないこともある)
(2) その 部品の中で最も精度の欲しい部分
という2つの異なる観点からの要求を 同時に満たす 上位の観点を 帰納(induce)
する というアプローチも 考えられます。
どのみち、「専門家が 経験的に得たことで 無意識に使っている知識」が存在
するので、何らかの方法で この知識を できるだけ 正確に 獲得しなければ
ならない プロセスが 必要で、この知識を得て、初めて 知的CAD が可能に
なると 思ってます。
# んで、この部分の議論を のっけから否定する人が あの分野には多い。
# 今 簡単に入手できる情報だけで 作れる処まで 作っちゃえ。。。っつう
# 感じですよねぇ?
必要な情報が 不完備なのに。。。
*****
っつうことで、mgmさんが協力してくれる(mgmさんは こういうのを
考えるグループのリーダー)なら、私 一緒に やっても 良いです。
# 私は どのグループの仕事を支援して(請け負って)も良い立場なので。。。
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吉田幸司 (株)ニコン zip.140-8601 <yd@nikongw.nikon.co.jp>
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