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[nikomat 4241] Re: 空間の知覚に 関して
よしだ っす。
# AI屋さんの半数近くがそうであるように、私もまた認知科学に
# 首を突っ込んでいる。(^^;;
関連する事例を挙げてみましょう。
(1)
ある装置の ある調整パラメータが 装置性能(=出力の評価)に大きく
影響するとします。
この装置を設計した人は、あるいは そのパラメータを(例えば 数式を
介して)イメージすることが 出来るだけだったのかも知れません。
しかし、その調整パラメータの調整を行うことを仕事にする人達は、た
とえ その数式上での意味(装置の物理現象を示す数式モデル上での解釈)
を知らなくても、いずれ そのパラメータが 直感的に 分かる(自然な
感覚として、そのパラメータの距離空間 というか スケールを持ってしま
う)でしょう。職人 とは、こういう側面を持っていますよね。
(2)
物理色(赤):He-Ne の波長 (=633nm)
物理色(青):Ar の短波長側(=488nm)
知覚色(x):目玉というセンサーから出力される信号パターン x
知覚色(y):目玉というセンサーから出力される信号パターン y
認識色(a):脳内で認識した 信号パターン a
認識色(b):脳内で認識した 信号パターン b
さて、花子さんの目は、633nmの波長を見ると xと知覚し、
花子さんの中では、x は a と認識されます。
んで、子供の頃から、a そのもの、または a近傍を現すカテゴリー
の認識には 常に 「赤である」という教示が与えられていたため、
花子さんは これを「赤」と 伝えることが可能に成ります。
太郎君の場合、633nm → y → a となり、aと「赤である」という
教示から やはり 物理色(赤) は 「赤」と伝えます。
つまり、全システムの入出力さえ 一致していれば、システム内での
知覚や解釈が どうあろうと、外観上は その違いが見えませんし、
太郎さんと花子さんで、会話が通じないこともないです。
花子さんにとってのxは 物理色(赤)で、太郎君にとっての xは
物理色(青)だったりして。。。
となると、「花子さんは 赤が好き」で「太郎君は青が好き」の場合、
表層だけみると「趣味が違う」のかも知れないけど、知覚の段階では
「同じ趣味」だったりして。。。(^^;;
また、a近傍をどこまで大きなカテゴリーにするか?とか 認識系にお
いては、かなり 意識的な操作も可能なので、ここまでくると なかなか
reproductability を保証するような実験は 難しくなりますね。
# (b)では、知覚信号xやyを介さなくても、別の方法で 認識シス
# テム内に a や b のカテゴリーを形成できるであろう。。。という
# ことです。
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