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[nikomat 6544] Re: AF24-50 again
よしだ っす。
In message <199907290459.NAA21618@ml.asahi-net.or.jp>
"[nikomat 6540] Re: AF24-50 again"
kenji@comm.yamaha.co.jp (Kenji Matsushita) wrote :
> 反射の色が淡くなるということは、横軸波長、縦軸コーティングの反射率
> のグラフを考えた時、より広い波長範囲に対して効果が上がっている証拠
> と考えていいんでしょうか。ものの本によるとこのグラフはモノコートで
> U字型になり、マルチだとWに近いようなU字型というか横に広がって
> グラフそのものの値が下がっていく=効果が高まる、というような説明
> なんですが。
前者が単波長干渉、後者が2波長干渉 でしょうね。
> |スーパーインテグレーテッドマルチは、黄緑と言っても、
> |黄色に限りなく近い 黄緑 です。
>
> 件のレンズのエレメントのどの程度の枚数がスーパーになってるんですか?
絞りより後ろの4枚のレンズエレメント(8つの境界面)のうち、
黄 緑:4面
淡い緑:2面
淡い橙:2面
です。
初期のDタイプでは、
黄 緑:無
淡い緑:4面 以上
紫 :1面 以上
でした。
カラーバランスを考えると、昔のMCの処をそのまま
スーパーインテグレーテッドに変えるのでは無いようです。
あと、やはり 「面になす角が大きな光」が入ってくる
処に やるのでしょうね。
> というのは、もしコーティングという技術をふんだんに使うだけで性能が
> 上がるんなら、全ての面に使ってよさそうなものじゃないですか。
写真レンズは コストとの兼ね合いが 必ずありますから、
コストかけても やる価値が あるなら やるでしょうね。
ただし、硝材には 同じインデックスナンバーでも無色、青っぽい、
赤っぽい、など 揃っている場合(たいてい無色は 高価)もあれば、
このインデックスナンバーだと 青っぽい硝材しかない っつうのも
あります。
したがって、硝材の色を考慮したカラーバランスを考えねばならず
全部 同じコーティングっつうのは 難しいようです。
なお、スーパーインテグレーテッドマルチ に 何種類(の色)が
あるのかは 不明です。ひょっとしたら、上記「淡い橙」も そうかも。
もうひとつ、綺麗に拡散反射する面でしたら、多少は そこで
フレアを発生させることで、「コントラストを犠牲にして グラ
デーションが出るようにする」こと(レンズの味付けのコント
ロール)も 設計者は考えるでしょう。
> #Mamiya G150mmf4.5Lを見ると1枚目はコーティングされているが、中は
> ほとんどコーティング無し! これは何を意味するのだろうか?
あれは Sonar ですから、後ろの4面は 全て良質のコートが
されています。
前から覗いて、まず、張り合わせ面(白い反射のうち 一番薄い
やつ)は コーティング不可能箇所。
第一硝子は低分散硝子で ここは 前面MC,裏面に淡い紫反射。
そしてもう1つMC面を持っているのは おそらく後方に向けた
凹面でしょうかね?
残る3面は 確かに強い白色反射ですね。Sonnar の第二凸レンズ
の両面と、その直後の張り合わせ硝子の最前面でしょうかね?
ここなら パワーが 凄く小さいですから。ここは 何本か試作して
味付けを考慮して こうなったのかも 知れませんね。
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Koji YOSHIDA <yd@nikongw.nikon.co.jp>
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