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[nikomat 21043] [---yota] SL (Re: 鉄の方へ)



宮崎@鉄分不足気味っす。
連夜の亀レス〜


山根@鉄分30%くらいさん:

>> さらに、「もっとも人間に近い機械」とか。
>
> 仕事の効率が悪いから・・・か? (^^; <− それは私だけ

蒸気機関車に近い人間だったら、「無理か効く」とか、「燃料が安い」
とかもありまっせ。

> 海外の蒸汽は豪快そうで一度見たいモノですね。
> 東ヨーロッパのが好きだなあ。ドイツのも良い。

東ヨーロッパで大戦後に使われた蒸気機関車の多くは、大戦中のド
イツ貨物機とそのコピーです。ドイツ製はやはり優秀で現場の評判も
良く、元ドイツ国鉄機とそのまんまコピーして製造された機関車が数
多く使われていました。

第二次世界大戦時のヨーロッパでは、海から離れた大陸内部も主戦
場となりますが、制圧した後の物資の輸送の主力は鉄道で、そのた
めドイツは本国用以外に占領地用として各種の機関車を多量に製造
しました。

カメラ同様ドイツは大変ヲタクな機関車も一杯作ったが、それはさすが
に本国で使用した。

 例:電気式蒸気機関車
   蒸気を作り、電気を発生させて蓄電池に溜め、モーターを回して
   走るというシロモノ。意図・目的は私はよくは知りません。

日本のD51も製造数(1,115両)が多くなったのは、準戦時体制での
貨物輸送量の伸びや、開戦後の軍事物資輸送のためですが、ほぼ
日本のD51に相当する(位置付けが)、ドイツ国鉄52型は8,000両も
作ってしまい、戦後はドイツの賠償用に使われたり、占領地に取り残
された物はそのまま現地で使われていました。

ドイツ機は、特に東ヨーロッパではずっと使われていました。
最後まで現役だったのは、1993年のポーランドの無煙化までです。
と思ったが...まだ最後の車両がボスニア・ヘルツェゴビナの炭坑で
活躍をしているはず。

旅客用機関車としては、各国独自の物を製造して使っていたようです。
映画に出てきた「東ヨーロッパ」物としては、ジョージクルーニーとニコル
キッドマンが出ていたハリウッド映画「ピース・メーカー」です。冒頭、
「ソ連(ロシアか?)の核兵器を積んだ貨物列車」を大型機関車が引い
ていますが(森林地帯を行く上空ヘリからの空撮が良かった)、あの機
関車はチェコの誇る大型高速旅客用機関車です(もちろん今は動態保
存)。

> キューバは製糖工場のやつでしょうね。コンパクトな。

ちいこいのが多いのですが、本線と同じ線路幅のものもあります。

> 中国の大きい蒸汽では前進型というのがまだ残っているようです。

もう稼働機は400両切ったかな?
5〜6年前だったらこの形式だけでも、2千両以上あったのに。
ちなみに前進型、1988年までは1日1台という割合で新製していました。

> その前に有った旅客用の勝利型が好きなのですが、もう無い模様。

1991年に吉林省 吉林機務段(機関区)にいた4両が最後です。
統計上でも1992年には消えていたと思います。

> 私としては、ニルギリ登山鉄道(SLす)に是非行ってみたいのですが、
> MLのどなたか訪問経験はありませんか?

ニルギリは行ったことはないのですが、あそこにも近代化の波は押し
寄せ、現在はラック区間以外の粘着運転区間にはディーゼル機関車
が導入されています。

さすがに複雑な構造になる「ラック式」ディーゼル機関車を製造する金
はないようで(ディーゼル機関車も他の路線からのお古)、ラック区間
は今でもX型(だったかな?)蒸気機関車の筈。

もともと全線通し運転は1往復しかなかったから(それ以外に区間運
転の列車があったが、それらはDL牽引の模様)、今はSL牽引は1日
1往復の筈です。最新の情報はありません。

では。

                  (株)リコー  秦野事業所 宮崎 昭彦
                     E-mail:amiyazaki@nts.ricoh.co.jp