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[nikomat 23419] Re: 135, MF, and LF



丹後屋す

長文堂さん:

> もっと安易に、最もガラガラする条件から僅かに伸ばし
> のピンをずらすだけでも質感は変わってきます。プリン
> トの粒子をルーペで見ない条件付きですが。
> 
> #戦略的伸ばしボケとでも名付けましょうか。
> 

<略>

> 
> 適切に制御された粒子の荒れ、は意外に心地よいと近頃
> 感じています。
> 

この意図的なボケ印画が心地よいためには、
多分、そのボケは印画紙が作る擬平面上で一様なボケであることが
要求されるのではなかろうかと思われます。
すなわち中心部から周辺まで任意の一個の粒子の姿に
ほぼ同じ大きさ、ほぼ同じボワボワ−フヤフヤ感がなければ
見る側は、ボケの不均一さにいつか目が行ってしまい、
それはその写真の評価の低下につながるのではないかと思うからです。

したがってこの戦略的ボケを達成しうる伸ばしレンズは、
一方では通常のガチガチのシャープな引き伸ばしにも使えるものとすれば
ピント面の平面性が要求されると同時に、
戦略的ボケにも対応できるなら、
”ボケ面の平面性”も要求されることになるのでしょう。

#一体こんな概念はあるのか?
#たとえば、ピント面をイーゼル上の印画紙の2ミリ奥(下)に置いたとき
#印画面上(そこがボケ面)で取ったMTF曲線の一様性、とでもいうのか?
#ま、実際上は、絞りを絞ることである程度達成できるのでしょうが、
#目指すボケ量が小さくなってしまう、という痔練磨に陥る

ピントを送っていったとき、非点収差による点像の変化をみれば分かる通り、
中心部のボケと周辺部のボケは形が違うのが普通ですから、
まず、この戦略的ボケに対応できるレンズのM-S曲線は中心から
周辺に至るまで、双子のように張りついていなければならない
しかも、その状態は、ピント面を中心とする厚さ前後1〜2ミリの空間でも達成
されてなければならないことになります。

こんなレンズはあるのかないのか、ここが問題

非点較差は小さいがボケるレンズ、という言葉で思い出したがのが
清原のソフトレンズ。これは球面収差で芯のあるソフト感をつくっているが、
但し、ガチガチのピントは出せない。しかし、戦略的ボケには使えそうな印象。
こんな性質の伸ばしレンズならありそう。

デュートを使う、なんてのはご法度でしょうね、、、
ガチガチにピントを合わせてデュートを掛ければ見かけの一様性は達成できる。

> #伸ばしボケのモノクロ原稿でも意図的にピンを外して
> #質感向上、細部の省略を狙ったなら許されると思いま
> #すが。。。。。。
極端な例ですが、森山大道の写真にそんなのがありましたね、、、
確か、漁船の遭難を題材に取った作品です。
あれは異様な迫力がありました。