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[nikomat 27922] Re: Ai(Re: Bird photography)
ひうらっす.
>#多分いっぱいフォローが付くだろうが...
ご期待に沿いまして.
> >
> り、眺めること1時間。F値はマウントの外周にボディー側から爪が出ているのを見つ
> > けたので、これでF値がカメラ側に伝わっているだろうと想像出来たところで時間切
> > れになりました。結局、開放F値をどうやって本体に伝えているのかは判らないま
> > ま、眠りました。
当たりですね.
(A) 先日もその話題が出ましたが,F90 などでは,レンズが「開放から何段
絞り込まれているか」を,この爪でやっています.「Ai連動ガイド」と
呼ぶようです.
測光は,レンズを通してやりますので,レンズの開放F値がいくらであるかは
カメラは知る必要がなく,実際にシャッターが切れるときに,今から何段
絞られるかということをあらかじめ知るだけで良いわけです.
ただし,マルチパターン測光など高度な機能を実現するためには,やはり
開放F値が必要です(被写体の絶対的な輝度を知る必要があるため)
これには新旧2つの方法があります.
(B) 1つは,電気接点を介して行うもの.
現在のAFカメラで使われています.
(C) もう1つは,マウント内部下方に連動する機構を持っているもの.
レンズの,マウントより内部の下方にある突起がそれを動かします.
この機構は,FG, EM, FG-20, FA, F-301, F-501, F4 などにあると思います.
(が,あまり有効活用されていないともいえる)
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(D) ちなみに,Ai以前の「従来方式」では,「カニの爪」が常に F5.6 の位置に
付いていますので,レンズからボディには,「開放から何段絞り込まれているか」
という情報ではなく,「現在のF値はいくらか」という情報が伝達されています.
「ニコンメーター」とか「Fフォトミック」など(外部測光)ではこれがいいのです.
(実物に関しては適当にWWWで検索してみてください)
その後のTTL測光では,実際のF値よりも「開放から何段絞り込まれているか」
の情報のほうが必要であるため,ボディ側で機械的にこれを計算していました.
(開放の時の角度と,現在の角度の差を機械的に求める.開放のときの角度を
ボディに記憶させる動作が,いわゆる「ガチャガチャ」ですね)
> > どこかに、Ai方式の解説をしているWebでもありましたら、ご紹介下さい。
> > しかし、なんでF90って絞り優先オートは使えるのに、液晶画面のF値は---なんだ
> > ろう?
これは,CPU 内蔵レンズでもそうでしたっけ??
F5 は,ボディから絞り値を設定するのが前提なので,レンズ側で設定する
(カスタムファンクションで可能)ようにすると, F-- 表示になります.
(絞りは光学的に読み取れるので問題ありませんが)
F100 からは,ちゃんと表示されるようになりました.
これは上の (A)(B) の情報のあわせ技でやっています.
F100, F90, F5 などは (C) の機構を持っていませんので,CPU を内蔵しない
レンズ(Ai レンズ)では,原理的にF値を表示することが出来ません.
では
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日浦 慎作 Shinsaku HIURA
大阪大学大学院 基礎工学研究科
システム人間系専攻 システム科学分野
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