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[nikomat 36180] Re:とうとう此処まで
長文堂@二刀流でござい。
mgmさま:
> 長文堂さんが、「これはすばらしい」と書くか、「クソレンズ」と下す
> か、緊張感あります。
評価:こんなもの試写するだけ時間とフィルムの無駄である。
理由:
まずは三脚に据えてファインダー像検査(絞り開放)。最短3mという遠距
離設計ゆえ、3.5mぐらいにある台所の乾燥機に積み上がった食器を見る。ピ
ントフードの虫眼鏡では何故かピンが合った気がしない変なレンズである。
ピントフードの中に4x5で使うx6ルーペを立ててみると焦点深度は距離
環の指標の線の幅程度しかないことがわかる。白い茶碗の底の銘がよく見え
る。茶碗よりも食器に埋もれたステンレス”おたま”の、近寄って目玉で見
るのと何ら変わらぬ色調と質感に驚く。ファインダー像っぽくない。
しからばピントフードを外してx60ルーペを立てて中心像を見る。アキュ
ートマットゆえテレビのブラウン管をルーペで見たような”おたま”が浮か
ぶ。目玉のフォーカシングとピンあわせは極めて微妙、距離環は回すではな
く”触る”感じ。ボディのたわみでピントが変わる程度かも。ステンレスの
ぎらつきの中に何か見える。目玉の虹彩絞りをハイライト基調に調節すると
ギラギラの中に油汚れが流れた模様がくっきりと見える。近寄ってみると現
物にちゃんとある。
おたまの縁を見る。下は食器の影で暗黒。ギラつくおたまの縁がスパッと切
れて暗黒が深い。この切れ味には設計の新しいゾナー180ですら足元にも
及ばない。ピントを僅かにずらすと青滲み・赤滲みどころか滲み(=ボケ)
に色の偏りすら出ない。先週デモに来たライカ(=ウィルド≠ウエッツラー)
製250萬円アポ実体顕微鏡より色収差が少ない。
#SAと比べたらCF80は、単レンズかいな、程度。。。。。。
x60になるとプロビアやベルビアでも粒子で直線がガタガタに見える。銀
塩のラチチュードではギラギラの中の模様までは写せない。このレンズに限
り、いつものタイル張り試写は何の意味もない。ということで時間を無駄に
しなくて済みました。
#少し乱視があるだけの収差の少ない利き目をくれた親に感謝。
#どうせなら、もう片方にも、いい目玉が欲しかった。。。
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価格はさておき、余程の使い手と被写体に恵まれない限り威力を発揮できな
い不幸なレンズだと思います。撮影用というより光学測定装置の部品です。
寄り添うところがないというか、私には過ぎたお宝のようです。
焦点面の光学性能は極めて高いが、写真の仕上がりがどうか、は今後の検討
課題です。ひょっとすると金へんレンズかもしれません。
#鏡面研磨したステン・鉄・ニッケル・クロム・コバルト・・・の色の違い
#を出せるかも。。。。。でも、最短3mじゃぁ。。。
> 長文堂さん:女王様のお許しがあってから、積年の思いでしたね。
> 紆余屈折があったとお察しいたします。
さすがにSAはご機嫌を損ねたようです。。。。