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[nikomat:02691] Re: Nikkor-P.C 8.5cm f2
佐藤です。
日浦さん@三菱重工
>
> Nikkor-P.C 8.5cm f=1:2
> Nippon Kogaku Japan
> No.398968
> シルバーの真鍮鏡筒
> フィート目盛り
> フード無し
私のは No.399123。 155番違いですね。同じロットかもしれませんね。
表面の傷とコーティング剥げが酷かったので、
山崎光学さんで再研磨してもらっています。
> というよくある物です。
> ブルーのコーティング&虹色に輝くきめ細かい旋盤仕上げの鏡筒 を眺めている
> うちに,つい...
> #Nikomat-MLの「通行手形」という訳でもないんですが...
>
> で,よく勉強しないうちに衝動買いしてしまったので,いろいろ教えてください。
> S用などお持ちの方もいらっしゃるかな。
>
> 今知ってるのは,
>
> 3群5枚 ツアイス・ゾナーのモディファイ版
> (最後群は張り合わせ->メニスカス1枚に変更,裏から覗くと確かにそうなってる)
アサヒカメラ増刊号での検査記事を見ると、0.15ミリのオーバーコレクション
マイナス側の膨らみは F2.8 の部分で 0.1ミリ。あとは、なだらかに落ちています。
非点収差は 12度付近で交差して開いていくタイプとあります。
写真家の萩谷氏が、描写の評で、細い線が太く写るといってます。
再研磨前の撮影結果からは、
倍率色収差が割と大きく残っているレンズなのではないか、と思ってます。
(同時代のコムラー80ミリ/1.8に較べると小さいですけど)
再研磨の結果どうなったかは、まだあまり写し込んでいないので、
なんとも言えません
>
> 発売は1948年 クラシックカメラレビュー#37によれば光学系は一度
> 改良を受けてるらしい。
ロトローニさんの本では、ニコンIが発売になった時に同時に発売になった
5本のレンズの内の一本で、1964までの16年間、optical formula が unchanged、
と紹介されています。曲率や硝材が替わっているんでしょうね。
> (1)RFの距離計連動の精度ってそんなもの?
> 85mmでは,球面収差によるピント移動も下手すると0.2mmぐらいあると考えると...
M3が登場するまでの距離計カメラって、ファインダーの覗き方がいい加減だと、
ぜんぜんピントが出ません。距離計視野の中心に瞳を置くのが結構難しい。
光学計測機器のレベルでは、当時であっても、厳密だったのでしょうが
実用のレベルでは、レンズ毎に、自分の癖と撮影距離から
修正量を見積もって使ってたみたいですよ。(古老の話)
#私の場合、ボディとレンズの組合せごとにいろいろ工夫してます。
#調整がいい加減なボディを使っている、ということもあるかもしれませんが。
> 問題の原因は分かりませんが,ひとまず距離計のベロに塗装でもして
> 0.2mm伸ばすと距離計でぴったり最良像点にあわせることができそうなので,
> 対策方法を思案中です。
別なレンズの例では、私はセロテープを貼っています。
一枚余計に貼るかどうかで変化するので試行錯誤が必要かも。
しかも、遠距離、中距離、近距離、色んな絞りで、なので、
作業自体は面白いと思いました。
(面倒でそんなことやってられないという人も勿論多いと思いますが、、、、)
> ただ,像はすこし黄緑に偏るように思います。
当時の高級レンズの宿痾でしょう。