[nikomat:11258] Re:[-yota] Hassy

[INUI@anzu.dse.ibaraki.ac.jp, Masatomo <inui@anzu.dse.ibaraki.ac.jp>]

茨城大学の乾です．

こういう話が好きなので，ついつい聞いてしまいます．

> ひうら＠きょうだいです。
> 
> > > CG でボケというといい加減なものが多いのですが、これをちゃんとやろう
> > > という研究はありますね（ひとつ、近所にも査読中のものが・・）。
> > > 収差を入れたのは、見たことないですねー。
> > 
> > でも収差の影響がないと，どんなレンズも単レンズに置き換え可能なはずだから，
> > レンズ構成とかの影響が出ないですね．
> 
> はい、そうですね。
> でも、単なる理想的なレンズをモデルとした場合でも、距離に応じて
> ちゃんとボケが再現されているとか、半影とかが発生したりしまして、
> けっこう複雑なんです。
> たとえば、複雑な背景の前に枯れ木があって、枯れ木にピントが
> 合っている絵を表示しようとすると、描画の終った CG を処理して
> 背景だけぼかすというのは難しいですよね。

ですね．Siggraphの論文でも，単レンズなりにきちんと計算はしていました．
生成される映像も，通常のCGのピンホールカメラの映像とは違った雰囲気を持って
いました．映像の背景だけをぼかしたのとは明らかに違う，自然な映像でした．

ただ単レンズでモデル化しているのに，論文にはプラナー?のレンズ構成図が入って
いるのが，奇異な印象でした．

> > 面白そうですね．昔読んだレッドオクトーバの原作本に，「スパイが隠しカメラで
> > 撮影した写真に基づいて，計算機内のレンズモデルを使って映像を再構成すること
> > で映像を鮮明にする 云々(記憶で書いているから不正確)」という怪しい記述がある
> > のですが，そういうのに関係するのかな．
> 
> そういう研究もありますね（当事者 ^^）
> オーディオのイコライザーでなまった高域を強調して元に戻すようなものです。
> でも普通のソースではノイズが増えるばっかりで難しいですけれど。
> イコライザの特性がレンズモデルとかぼけの様相によって変わるわけですね。

最近天文写真の分野で多用されているウィーナーフィルターみたいな処理なのかし
らん．明らかにピンが外れている月面写真からもクレータが再現できるみたいで，
「もとが機械屋」の僕には分けが分かりません．

この辺をきちんと勉強するには，どんな本がよいのでしょうか?