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[nikomat 29927] Re: 5cm F3.5 for Leica



ひうらっす.

すぎやまさん:
>以前、ステンレスタンクでミニコピーのポタ現像をやった時は
>現像むらが結構でました。前浴をしても同じでした。
>あと、フィルムベースが薄いので両溝リールに巻くのに気を少し使います。

私の評価が甘いのかもしれませんが,結構,現行のパターソンは
優秀な気がします.ムラに困ったと言う経験がありません.
なんというか,軸で回すのと倒立との両方使えるのがいいですね.

倒立の時は,液が流出するエリアが広いので,十分攪拌できる
ように思います.また,倒立させると,サイドから上のエリアに
液が移動し,正立させたときにまた底から液が入る,という風に,
液の動きが制御されて乱流的でないのがいいのかもしれません.

>テクニドールリキッドはどのぐらいの期間の保存が効くのでしょうか?
>ポタは調合してすぐ使わないと駄目でしたので、
>調合済みで保存が効けば朗報です。

1つのパッケージに6本入っています.各1本は,ちょうど試供品のシャンプー
というか,レトルトラーメンのスープというか,そういうパッケージになって
いまして,液体です.これ1つで 300ml 弱の現像液が作れます.
(ちょうどフィルム1本分)

これを1つ溶解すると2回(2本)まで処理できるようです.
ということで,こまめに作ることになりますね.
溶解後は1週間ということになっていました.
私は,現像液はいつも冷蔵庫に入れて,期限切れでも結構遠慮なく
使ってしまうたちですが.

>>ただし十分に前浴をしました.ハレーション防止剤の色がついた水が
>>ジャブジャブと出てきます.
>
>あれ、変な色ですよね。

これが解け出てくるのは結構早いし,それになんといっても定着が早いのが
楽でいいですね.フィルムの切れ端を,イルフォードのフィクサーに付けると,
ものの数十秒でスカッと透明になりました.
3分も定着すればOKだそうです.

>白く飛んでいるように見える部分も焼き込めば出て来ることがあると思います。
>2枚目の作例の手前のグランドの部分とか....

これは,出てくると思います.ネガを見ると,ハイライト部分の濃度が結構
薄めだったので,もっと軟調と思っていたのですが,焼いてみるとああいう
感じだったので,1号で焼直したらまた違った雰囲気だったと思います.

>お子さまはお父様そっくりですね!

やっぱそうですかね ^^;;

>>ちょっと,甘いですが,焼きの問題と,シャッター速度の問題で手ぶれしていると
>>思います.それと 600DPI は手元のスキャナの最高解像度なので,甘いのかも.
>>三脚で定点撮影したものは,恐ろしく写っていました.F1.4 開放から 50line/mm を
>>優に超える程度の模様が綺麗に出ています.
>>(が,顕微鏡で確認できるものの,焼き出せない・・・)
>>レンズの性能とは,こんなに良かったのかと驚くほどでした.
>
>フィルム性能が向上すれば中判はいらないということですよね。

先も書きましたが,
プリントまでのトータルなシステムで考えれば,4ツ以上に伸ばすことを考えると,
ちょっと,面倒くさいと言うか,慎重にならないといけない,というのがあります.
やはり判が大きいとこの部分が楽なんですよね.

>>デフォーカス部の粒子の雰囲気を見る程度にご覧下さい.
>>フィルムそのものの粒状性,シャープネスは恐ろしく高いので,
>>そこだけで言うならばブローニーは要らないなと思える画質です.
>>(但し,その分,フィルム性能を引き出せるようなレンズ,撮影や引き伸ばしを
>> 揃えていくのは難しいので,全体としてはやはりブローニーが楽でしょう)
>
>ディテールの出方は4x5に迫ると思います。
>それに独特のトーンの出方も好きです。
>ISO12で撮影してポタで10-12分現像して3-4号で焼けるようなネガになると記憶して 
 > います。

そういう感じはしますね.顕微鏡で見ると,フィルムの解像度は,普通のフィルムの
倍程度というのではなく,もっと良いように見えるので,中判の普通のネガよりも
上の粒状性が得られるのではないかと思いました.

中間調が明るく出しやすいのもいいと思いました.
T-MAX や,Neopan Presto100(=ILFORD 100DELTA) は,中間調が沈むので,
人物には不適な気がします.アクロスはその点焼きやすいです.
Tri-X の人気があるのは,やはりこの中間調の明るさゆえでしょうか?

では

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 日浦 慎作  Shinsaku HIURA
 大阪大学大学院 基礎工学研究科
 システム人間系専攻 システム科学分野
 〒560-8531 豊中市待兼山町 1-3
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