[Date Prev][Date Next][Thread Prev][Thread Next][Date Index][Thread Index]

[nikomat 40907] 本:「木に学べ」西岡常一



まごめです。

本の題名は「木」なのですが、「鉄」もいろいろと出てきます。

実は、この本をどこかで見て欲しかったのですが、運良く11月の小学館文庫から
新刊になって出てきました。

本人は、宮大工の棟梁で、あの法隆寺や薬師寺を建て代えたひとです。
「木」の特性:どのように育って来たかを見極め、最も適したところに使う。
ということがいろいろと書いてあります。

「鉄」関係だと、釘や鋸・鉋など大工道具についてもかかれています。

和釘と洋釘の違い:洋釘はまっすぐなボディに頭があり、頭が錆びて落ちれば
  留める能力はない(ネジにおなじですね)、和釘は全体がテーパーに
  なっていて、それだけで留める能力をもつ。 よって、五重塔は・・・。
  
鋸も何を切るかで目立ても違う。
研ぎが出来なくなったら、大工は引退。  などなど面白い話題が豊富。

「鉄」にしても、飛鳥時代の釘から作った道具と、今の「鉄」から作ったのでは
違う・・・など。
炭素が違うのでしょうか?

> わたしは「たたら研究会」の路線でやりたいなぁ。 :長文堂さんのお言葉

「たたら」で思い出しました。 日本の「鉄」。


とっても面白いのは、薬師寺の金堂再建の話:
  国宝が入るので、耐火のコンクリートにしなくてはならないといわれ、
  300年しかもたないコンクリートには反対する。 ヒノキだけなら1300年
  もつのだから。
  
薬師寺西塔も30cm高いそうです。  500年経てば、同じ高さになるそうです。
  そこまで考えて作るのか! 感心しました。
  東塔はすでに1300年。

「我々は、飛鳥の人の作り方を忘れてしまっている」とのお言葉。

こういうことが言える人になりたいものです。

--- 「我々はニコンS3の作り方を忘れてしまっている」
  これは、復刻版の時の現実でした。  結構、簡単にいえるか?
                     情けないね。
                     
結論:実際に携わっている人の知識を残さないと駄目ですね。
  

--
MAGOME Nobutaka  1-6 Dev.
magome@nikongw.nikon.co.jp