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[nikomat 42350] Re: D70



日浦R@銀塩派

Shinsaku HIURA <shinsaku@mnx.jp>さん:
> ひうらっす.

> とてもうまく撮れていますね.背景と蝶・花との色合いもいい感じ.
> 
> ですけど,やはり ISO400 だと例え Venus でも色素のノイズがありますよね.
> これは銀塩らしい部分ではありますけど,やはりないほうが綺麗ではある.
> 特にこういうボケのある写真だと,その部分で顕著です.
> 
> これに対して一眼デジタルだと,ツルンと滑らかな絵が得やすいです.

でもそう簡単には比較できないんですよ。

色素の「粒状」はデジタルのノイズとはちがって,粒子が集まって
画像を形成しているということ。だから,暗部もハイライトもざらざらと
しているけど,画像を縮小していくとその影響は分からなくなります。

しかし,デジタルのノイズは一定の値が加算されるように乗っているように
見えます。暗部や原色の部分はベールがかかったように白んでしまう。
銀塩で言えば,少し「カブっている」感じ。(実際にそういう物理現象)

光永さん公開のスキャン画像と,兄者のD1の画像をPC画面で並べて
遠目で見てみても,その差は明らかだと思います。
これは,D1が悪いのではなくて,私のD30でもそうですし,そのほか
どんなデジカメを使っても感じることです。
レンズのヌケの良し悪しなんて,相当の逆光等でないと分かりません。

それではと,Photoshopなどの階調補正で暗部を足切りしてやると,たしかに
白んだ感じは薄れて画像が締まってきますが,そのときにどのぐらいの
輝度域が画像上に記録されているのかというと,これが非常に狭い。
コントラスト比で,実質1:100ないと思います。
(通常のCCDは1:1000ぐらいのダイナミックレンジがあるといわれるが,
  回路も含めたノイズのせいで,実際はそこまでの性能は出ない。
  もっとハイライトに強いCCDが使えれば,露光をガンガンかけてやり,
  ノイズの影響を消し去ることができるはずですが。)

カラーネガだと,記録ということにおいては,カラーバランスが保たれる
範囲として1:1000を十分超えるレンジがあります。
紙焼きではこのうち一部を取り出してプリントということにならざるを
得ませんが,クロの締まりなどで実際に余裕が感じられます。
(カラーネガだと,上記「露出をガンガンかけてやり」以下が実際に可能)

「フロンティア」含めてフィルムスキャナはついてこれないので,
引き伸ばしもダイレクトに銀塩のプリントでなければなりませんが。

ということで,デジタルもいいところはいっぱいありますけど,
「まだまだ」なところもあると思います。

結論としては兄者とおなじで,デジタルカメラの選定ではあまり画質に
こだわりすぎず,道具と割り切って買うのが吉だと思います。