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[nikomat 1051] Re: microscope lens question
よしだ っす。
今日は 共同研究先のTITに行って レンズ自動設計 の 打合せ
をしてきました。そこでも 似たような話をしてきた。(^^;;
In message <199901221004.TAA36558@ml.asahi-net.or.jp>
at Fri, 22 Jan 1999 19:08:40 +0900
"[nikomat 1045] Re: microscope lens question"
Shin SUGIYAMA <ssugiya@biol1.bio.nagoya-u.ac.jp> wrote :
> 「共役」が紛らわしいのですが、同時に複数の働き(眼視、ビデオ、スチル写真)が
> できるという意味ですね。
はい。最近は 色々 入れたがりますので。(^^;;
> ついでに、もう一つ気になることがあります。
> まごめさんが、忠告してくださったように例えばドライの40x対物レンズに100x油
> 浸レンズの油が漬いてしまうことがよくあります(特に新人がつかった時)。それで
.....
> (こうやって、書いて見ると自分も結構乱暴なことをしてますね。)
100x の 油浸 って言ったら、Plan APO 100 っすよねぇ?
確か、対物1本 100万円ですよねぇ? (^^;;
# Nikon 入社の頃、実験に必要で 買ってもらったことがある。
# すっげぇ 大事に 使ってたなぁ。。。
> アクロマート:「並み」ですね。視野中心部の収差補正に重点が置かれている。
> プランアクロマート:周辺部まで補正
> アポクロマート:御存知 ED レンズ。螢石か特殊低分散ガラス使用。
必ずしもEDを使わなくても良いのですが、ED使わないと設計が
とっても難しいです。職人技です。
# 最近、シグマから、600mm/f6位のレンズで EDを
# 使わない アポクロマート写真用レンズの特許が出て、レンズ
# 設計職人を うならせました。この人、中川さんという とって
# も 有名な レンズ設計者です。もう いい歳です。職人芸です。
2色の色消し(赤と青の 倍率色収差が小さい)が アクロマート、
赤(d線)と青(f線)の倍率色収差を小さくするように設計すれば、
その中間(緑)色(g線)も そこそこに補正されるからです。
んで、そこそこじゃぁ困る場合は 3色の色消しを行います。
これが アポクロマート。
設計上は、まず 一番近くに結像するd線を基本にします。
そして、d線での結像面において、f線やg線の主光線の位置ズレ
(=倍率色収差)をも評価関数に入れて設計を行います。
# 実際は、f線やg線の像面は d線とは一致しないので、d線
# の像面では 収束しきってません。これが 軸上色収差です。
評価項目が1つ増えると それだけ 設計が大変になります。
EDを使うと、最初から この 色分散が 小さいので 補正すべき
ズレ(倍率色収差も軸上色収差も)が(初めから)小さいので、
設計が楽になります。
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Koji YOSHIDA <yd@nikongw.nikon.co.jp>
Nikon Corp. 1-6-3 Nishi-Ooi
3-10th System Designing Group. Shinagawa-ku
IC Equipment Div. Tokyo 140-8601 JAPAN
<< phone: +81-3-3773-2846 >>