[Date Prev][Date Next][Thread Prev][Thread Next][Date Index][Thread Index]

[nikomat 1348] Re:Bessa-L



ひうらです。

お手数かけています。

>  > ## 原因は・・座面も塗装していたからだそうです。バカな・・
> 
> これは とっても妥当な考えです。全然 馬鹿げてないです。

はい、ネジの座面塗っちゃいけないなんていうのは、
キカイやっていない僕でもジョーシキなんで。
でも塗っちゃった、というのが馬鹿げてると言っているわけです。

>  > # 接触します。相対的な話しではありますが・・ネジに対して、
>  > # 座面が傾いているから、座面が端から着地する、なんていう
>  > # 考え方はおかしい。
> 
> 誰も そんなことは 言ってないです。
> 
> ネジに対する 座面の傾きを云々するほど、ネジのヘリカル面は
> 面要素を決定できるほどの精度は持ち得ない と 言っているんです。
> 全く誤差0でネジ面が作られていたとしても、雄ネジと雌ネジが
> 有効径で接触できるのは、締結されたときに 初めて なんです。
> だから 座面が傾いていようが居まいが、厳密に言えば 実際は ガタ
> の分、どうしても端から着地してるでしょうね。。。という意味。

なんか、以前書いておられた
「ネジの精度は簡単な加工で十分出せる。
  旋盤で引いて、そのあと突っ切りバイトでカットしたら直交」
って書いておられたのと矛盾するような・・ 読みが浅い?

==== 引用 [1261] ====
 > # で、その「伸び量」より、十分小さい公差で、
 > # あれだけ大きな径のネジを、さほど大きくない円盤状の
 > # マウント金具に垂直に切るほうが難しそうと思います。

旋盤を扱ったことがあれば分かるのでしょうが、、、凄く 簡単です。

ネジ切った後、そのままの状態で 突っ切りバイトをかけると、ネジの
軸線とマウント面は 恐ろしく 高い精度 で 一致します。
んで、マウントが 大きい方が、丸棒が たわみ難い ぶん より 簡単。
==== ==== ====

==== 引用2 [1271] ====
少なくとも 旋盤を使う限り、ネジ部クリアランスに起因するガタ
の範囲以上に マウント面を傾けるような加工は 不可能でしょうね。
==== ==== ====

以前コメント的に書いておられた、「ネジは完全に回転対称
ではないから、応力はどうしても不均等になる」というのは
納得できます。

それはともかく、今回の説明では、(座面が先に面接触
するか、ネジが先に有効径で接触するか・・というのは、
次に論じる問題として)ネジと座面の相対的関係として
ずれが生じることは有り得るということですよね。

以前書いておられた、精度は簡単に、必要十分な程度が
(これは締結力を確保する上ではなく、フィーリングとしても
全く違いが感じられないほど)出せるというのは
どうなります?

> # 目の前にある 理論的短所(コンプライアンス)に目をやらず、
> # なぜ そっちに いっちゃうのかなぁ?

ずっとコンプライアンスを中心にして話をしている積もりですが・・?

>  > よしださんがおっしゃるように、座面の面積は、ネジの接触面積より
>  > 一般に大きく、また歪みにくいです。すると、ウネリによる座面の
>  > 接触面積の変化、またそこから締め付けていくことによる座面の変形、
>  > それに応じた応力の発生と、
>  > ネジ部のウネリによるネジの変形、伸び、応力の発生と、
>  > どちらが支配的でしょう?
> 
> あきらかに 座面の狂いの方ですね。
>
> 座面の加工そのものは 平面性が 高いです。
> 厚板の加工ですので、平面性も平行性も 簡単に精度がでます。
> したがって、この平面度が狂う場合、マウント板の 表裏の
> 平行が 保たれたまま 歪みます。
> この時点で、このマウント板の「面接触時のコンプライアンス」が
> 一気に低くなります。
> つまり、ばね座金を入れた締結モデルと 同じになるわけです。

よしださんがおっしゃるように、マウントがボディに結合されて
いるところのコンプライアンスが低い場合は、どちらとも
言えなくなるんでしょう。明らかにどっち・・とかいう問題
ではなくて。

なぜなら、バネが・・いや、座面が・・という問題以前に、
雌ネジ自体が、全体として変形していくわけですから、締結初期の
フィーリング、つまり、どこのコンプライアンス成分に締結力が
チャージされていくのかを考えたら、それはマウント全体でしょう?

結局、レンズ側のネジと、座面がマウントを挟んで圧縮していく
動作になるわけです。

で、なにが「明らかに座面の狂い」なんですか?

話が、それていませんか?(前提条件を変えていませんか?)

そういう前提条件で話をする、ということは、

   雌ネジ全体が外部からの応力によってねじれ、
   全体として(座面も、ネジ部も同じように)歪む場合と、

   雌ネジ全体がもっと高い機械的強度を持ち、締結力による
   全体的な歪みの発生が無視できるほど小さい場合

の両者ともに、同様に扱ってよい、ということでしょうか?

座面の精度と、ネジ部の精度とどちらがフィーリングにとって
支配的か?という話をしているのに、両者の相対的関係が
支配的となるような前提条件へ差し換えるというのは
まずいんじゃないですか?

> # これは 実際に 修理をやった経験からも言ってます。

# 実際には、剛性が低くて、マウントを差し込むその瞬間に
# ボディまで歪みが達したり、ボディとマウントの間に
# ねじ込み時の応力がチャージされるようなことが起こる
# カメラも多いのかもしれませんが。

で、ここでもう一度明らかにしておきますが、私が前提にしたのは
雌ネジは全体としての変形はしない、という点です。

実際には、そうでなく、カメラマウントの歪みはカメラ側が
変形して吸収される、ということであれば、確かにそこが
フィーリングに取って支配的になるでしょうね。ということで、
なっとくだし、終りです。

僕が以下で書いたのは、雌ネジが全体として歪まない場合について、

>  > 両者には同じ大きさの力が働きますから、より大きく変形する
>  > のはネジの方ですよね。
> 
> 違いますね。
>
>  > とすると、カッチリ感に大きく影響
>  > している(回転角と引っ張り力の関係に大きく寄与する)
>  > のは、同じウネリ量だと、ネジのほうですよね?
> 
> だから これも 違いますね。

と書いたわけです。

マウント全体の歪みは、それが締結時にまず変形する、という
前提条件であれば、違う、というのは同意します。


>  > 例えば仮に、
>  > 
>  >   あるウネリの量だけ、マウントの平面性が崩れて
>  >   いて、でもネジは綺麗に螺旋。というマウントと、
>  > 
>  >   逆に、マウントは完全に平面だけど、ネジは同じように
>  >   うねっている。
>  > 
>  > というネジ、ふたつ用意します。
>  > このとき、カッチリくるのはどっちですか?
> 
> 後者のほうに、「でも、ガタが出る程度の隙間と、座面が最初に
> 面接触可能となった瞬間にも まだ ネジ部には隙間がある」とい
> う条件(何度も言ってますが、この条件程度の加工は 出来て当た
> り前)さえ加えて戴ければ、前者のほうが カッチリ です。

でしょう?それを言ってるんです。

だからネジ部の精度がカッチリ感に重要だと言ってるんです。
(それとも前、後の間違い?)

> # うそだと思うなら 実験して見みてください。
> # 私は 過去 そういう百種類以上の 色々な精度の ネジの締結データを
> # 数百以上 見てきました。

ここでやってるのは、フィーリングの話ですよ?

ネジが塑性変型しない条件での、締結力、緩みにくさについては、
座面が平面の方が、摩擦の発生などから考えてもよいのは当然です。
ネジのわずかな歪みは、吸収されてしまいますから。
ですから、機械的強度は、上の2例では、後者でしょう。

しかし、逆に、ネジを締結するときの「かっちり感」というか、
回転させる力に対して、どのように抗力を発生するのか、という
点については、よく変形する(=加工精度はそれほど問題に
ならない)と言われている部分の精度が、効いてくると
言いたいんです。

つまり、コンプライアンスの考え方からいえば、ネジであろうが
なかろうが、(万力みたいなもので挟むときでも)関係なくて、
変形してキャンセルされてしまうところの精度が問題になるんです。

たとえば万力で、変形が有り得る程度の薄さの板を挟むとき、
その板が少々歪んでいようが、完全に挟み込んで、板が万力の
挟み込み部に密着したときの強度は、歪みなしのときと同じ。
だから、挟み込んだ物体がずれやすいかどうかは、あまり
その板の歪みの量には関係なく、その材料が変形したり
削れたりしてずれることや、万力の機械的強度が効いてきます。

しかし、挟み込むときに、急に「カチン」と挟んだ感じに
なるのか、それともじわじわ絞め込んで行けるのかは、
「まず変形する」、つまりコンプライアンスの低い
弱い部分でしょう?

結局、ネジの学問をいろいろやるのはいいんですし、
その結果を否定するつもりは毛頭ありませんが、
そのなかではやはり、その材料で許される破壊のしにくさ、
緩みにくさを満すための形状(プロポーション)や面の
プロファイル、加工精度が論じられてきているのだと
思うわけです。で、そういう条件を元に JIS 規格などの
ネジは、プロポーションが決められている。

しかし、ねじ込んだときのフィールが悪いネジといいネジ
があったとき、それを、緩みにくさなどの観点で言われている
ようなネジのジョーシキを出してきて論じるのは
筋違いだといいたいわけです。

その点では、過去の実験結果を引いてきたところで
何の屁の突っ張りにもならないんでは?と言いたい。

>  > マウント座面のほうは、機械的強度が高く変形しない、
>  > 伸びないんだから、影響が小さいはずですよね?
>  > 
>  > ネジのほうは、伸びていき、変形するから、精度が狂うと
>  > だらだら応力が立ち上がりますよね?
> 
> 台形ネジや三角ネジで しかも あんな細かいピッチのネジの場合、
> その応力の立ち上がりを手に感じるころには、ネジ部は 何らかの
> 破壊していると思いますけどね。

ネジ山の、ひとつの山の形状(つまり、ネジ山の形状の平均)の
話をしているんじゃないんです。
ネジ山形状の、基準となる形状からの、分散の大きさの話を
しているつもりです。

で、ネジの応力を手に感じる頃にはネジが破壊しているんなら、
ネジはどういう力で止ってるんでしょう?
手でねじこんでいるから止っているんではない???

それとも、最初の「マウント座金全体が歪むモデル」に
話が戻ったの??

> 精密機械要素としての ネジを考える場合、ネジの何処に精密さを
> 求められるか、どこに精度の悪さを逃がすか、っつうテーマで、
> titの精密工学研究所に ネジの研究室が あるわけです。

で、ネジの精度が締め付け時のフィールに及ぼす影響について
なんか研究されているのなら、その論文を教えてください。
マジで読みます。

結局、何について研究しているのか?
何について、議論しているのか?
です。

> # これまでの例は、全て コンプライアンス で 説明できる現象
> # ばかりです。異論があるなら、まず これを否定してください。
> # そうしたら、素晴らしい論文が 書けますよ。

僕もコンプライアンスで説明しているつもりです。
万力の例で考えてみてください。

フィールをよくするにはどうすればいいか?というのと、
締結力を確保するにはどうすればいいのか?というネジの常識とは、
逆になりうることがあるんじゃないですか? 

> なお、振動(含:超音波)による ネジの緩みを(同級生が)やっ
> ていたので、結構 詳しい(精密工学研究所 所属の研究室は 修士
> は学年2名までだった)のですが、応力ゼロ、弾性域、塑性域 の
> 挙動の3フェーズの違いしか(1986年当時は)無かったです。
> 締結が行われる(ガタが取れ出す)過渡的状況における挙動につい
> ては知りません。でも カチっとくるのは すでに締結域ですね。

違うんですって・・・

ガタが取れ出すところの話をしているつもりです。

そもそも、「カチッとくる」の言葉の意味のとり方が
違うのかなぁ?

ネジマウントにネジを嵌め込んでいって、全くするする
回るところから、それが停止するところまでに生じる
軽い抵抗感覚の区間が、ちゃんと組まれたライカだと
短くて、急に立ち上がるという話です。

強くねじこんで固定されているときの、機械的強度の
ことや、そこからの緩みやすさについては議論していません。

緩める方向で論じるなら、締結時から緩めたとき、
くっ。と回り出してからはすぐに軽くなってるかどうか、
つまり(上の論文ではどういう定義か、読まないとわかりませんが)
弾性域と読んでいる範囲の話ではないですか?

では。